馬耳東風とはどんな意味?読み方と類語!馬の耳に念仏とはどう違う?

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自信家で人の意見を聞かない人、いますよね。
自分が絶対正しいと思っているんです。


そんな人に何を行っても馬耳東風なんです。


馬耳東風を聞かれて意味を知らない馬

えっ?


馬耳東風の意味が分からないって?
そもそも読めないって?


大丈夫!


この記事はそんなあなたの為にあります。


ということで今回は、四字熟語でもあり故事成語でもある馬耳東風の意味と読み方
そして、例文と類語も紹介します。

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目次

馬耳東風の意味と読み方

馬耳東風は「馬耳」と「東風」の2つの言葉に分けることができます。


馬耳とは、読んだ通りの馬の耳のことです。


東風とは、東から吹く暖かい風で、春に吹く風のことなんです。

馬耳東風の読み方

この馬耳東風は「ばじとうふう」と読みます。


漢詩とはいえ、「うまみみひがしがぜ」とは読みません。
そして、菅原道真公の歌が東風を「こち」と読むと言っても「うまみみこち」とも読みません^^

馬耳東風の意味

それでは、馬耳東風とは、どういう意味なのかを見てみましょう。

馬耳東風の意味

人は、暖かい東風(春の風)が吹けば、冬が終わり春がやってくるのを感じることができる。
そして、寒い冬が終わり春が来るのを、喜ぶ。


しかし、人にとっては喜ばしい東風(春の風)も馬は単に風が吹いていると感じるだけで、春がやってくる特別な感情を持つことはない。


そこから、他の人の意見や忠告を受け入れずに、ただ聞き流すだけの状態馬耳東風というのです。



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馬耳東風の語源

これで意味はバッチリですね!

では次に、もうちょっと突っ込んで、この言葉の語源についてみていきましょう。

この馬耳東風と言う四字熟語は、唐の詩人であった、李白の詩である「答王十二寒夜独有懐(おうじゅうの、かんやどくしゃして、おもいありにことう」からきています。


その中身の漢詩でこういう漢詩があります。

吟詩作賦北窓裏
萬言不直一杯水

世人聞此皆掉頭
有如東風射馬耳



高校時代の漢文の授業を思い出しますね^^
このままでは、何を言いたいのかわからないかもしれませんから、普通の言葉にしてみましょう。


この漢詩は、こういう意味なんです。

北に面した窓によりかかり、詩を吟じ、賦(詩や歌のこと)を作る。
そして、たくさんの優れた言葉を並べても、一杯の水の価値にも値しない。


それというのも、世間の人は詩や歌を聞いても、その意味を理解せずに、頭を振るだけだ。
馬の耳に東風が吹いても、馬は何も感じないように、世間の人も何も気にすることはない


このような意味になるんです。



これは、世間では、世渡り上手な人が出世し、本当に能力のある人は認められないということを言っているんです。
このことは、李白自身の価値が世間で認められずに、自分の力を発揮する場所が与えられない、ということを嘆いたものです。


いつの時代でも、世間を当たり障りなく渡っていく、世渡り上手が、出世していくことは、あるんですね^^

そして、この漢詩の「有如東風射馬耳」から、馬耳東風という言葉が生まれたんです。

馬耳東風の類語

それではつぎに、この四字熟語であり、故事成語である馬耳東風の類語を見ていきましょう。

馬耳東風の類語

  • 蛙の面に水
  • 柳に風
  • 牛に経文
  • 馬の耳に風
  • 兎(うさぎ)祭文に
  • 暖簾(のれん)に腕押し
  • 猫に石仏
  • 糠(ぬか)に釘


どの言葉も、いくら注意、意見しても、相手は聞く耳持たずで、一方通行になってしまうという言葉です。



この類語は、探せばもっとたくさんあります。


人の忠告を、まったく聞き入れない人は、昔から多かったせいかもしれませんね^^


今は、他の人に注意、意見しても、うるさがられるだけだからと、相手に何も言わない人が増えています。


以前の社会の様な、人のために注意する人がいなくなってきましたね。
このままでは、ことなかれ主義になってしまい、社会の進歩が止まってしまうような気がします。

馬耳東風と馬の耳に念仏とは違う意味!?

馬の耳に念仏

馬耳東風と馬の耳に念仏は同じ意味の言葉だと思いがちです。


たしかに、どちらも価値あることを言っても、相手は意に介しない、ということで似ています。


しかし、似ている様で、肝心なところが違うんです。


なので、この2つの四字熟語は、似ているようで、意味が違うんです。


馬耳東風は、相手の意見を受け入れないんですから、主人公は、意見を受け入れない相手になります。


それに対し、馬の耳に念仏は、相手に対し言っても無駄だと決めていますから、主人公は、意見を言う人になります。


なので、この2つ四字熟語は、同じ意味として使う気持ちはわかりますが、違う意味の言葉になります。


とくに、馬の耳に念仏は相手を自分より下に見ています。
なので、絶対に年上や会社の上司に使ってはいけません。


人生の先輩には、自分の方が能力があると思っても、一歩引いた言い方をするべきです。
あなたが知らない時代を生きて、みんなのために頑張ってきたんですから。

馬耳東風の使い方

この四字熟語でもあり故事成語でもある言葉の使い方をみていきましょう。

馬耳東風の使い方

  • 何度言っても同じミスをするのは、私の話を馬耳東風と聞き流して覚えようとしないからだよ。
  • 他の人からの注意は、耳が痛いだろうが、馬耳東風の姿勢でいると、誰もあなたに注意しなくなるよ。
  • 馬耳東風の態度をつらぬくんなら、もっと結果を出してからにしなさい。
  • 先輩は、あなたを成長させようと意見しているんだから、馬耳東風の態度はよくないよ。


私は営業として後輩の面倒も見ています。

なので、もし後輩がこの使い方の様な態度をとったら、がっかりしますし、もう面倒みきれないなと思うかもしれません。


人は、口がひとつで、耳が2つあるのは、自分のことを話すより、他の人の話を聞く方が大切だからです。
あなたは、そんなことはないと思いますが、ご注意を^^

まとめ

馬耳東風と言う言葉の意味は、他の人の意見や忠告を受け入れずに、ただ聞き流すだけの状態ということです。


読み方は「ばじとうふう」と読みます。


この四字熟語であり、故事成語の馬耳東風は、唐の詩人であった、李白の詩が語源になっています。


日本は、昔は中国からいろんな文化、文明を学んでいます。
なので、中国の言葉や逸話(いつわ)からきている、四字熟語などが多くあります。


ところで、あなたはまさか、馬耳東風の態度、とっていませんよね^^
人と人は、どんな時代になっても、お互いに助け合いの心が大切です。


能力がある人でも、他の人の助けは、必ず必要になるときがあります。


他の人に迎合ばかりする必要はありません。
しかし、人から好かれる人が、最後には勝つ人なんです^^

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