親が「勉強しろ」と言うとやる気がなくなる!?なぜ逆効果なの?

スポンサーリンク




私には小学生の子供がいるのですが、これがまったく勉強しようとしない。
宿題さえも、教えながらやらせています。


勉強しろと言っている犬

そんな子供に時々、としておもわず「勉強しろ!」と言ってしまいます。
しかし、本当は「勉強しろ」と子供に言ってしまうと、子供のやる気がなくなります。


これは、教員免許を取得するときに学んだ心理学で、逆効果だとはわかってはいるんですが・・・。


ということで今回は、親が「勉強しろ」と子供に言うと、子供のやる気がなくなるのはなぜなのか。
さらに、「勉強しろ」ということがなぜ、逆効果にはたらいてしまうのかをみていきましょう。

スポンサーリンク

目次

親が勉強しろと言うとやる気がなくなる!?

私も勉強好きな子供だったわけではありません。
親からは「勉強しなさい!」と、よく怒られていました。


そんなときの決まり文句は、「今やろうと思っていたのに!」
「あ~、そんなこと言われると、やる気をなくすよ。」


そして私は、とりあえず親の手前、勉強していることを見せていたんです。


そんな私でも、子供に「勉強しろ!」というのは、子供の将来のことを思って言っているんです。
勉強ができれば、将来、社会に出る時に、職業選択の幅が広がると信じて・・・。


そこで、思い出しました。
「勉強しろ」という言葉は、子供のやる気をなくなす方向に向けてしまうことを。

ブーメラン効果からやる気をなくす

ブーメラン効果というのは、心理学用語です。


ブーメランは遠くに投げても、投げた方向とは逆の自分の方にもどってきます。
なので、ブーメラン効果とは、簡単に言うと、「自分が導こうとする方向とは逆の方向に相手が向いてしまうこと」を言います。


たとえば、自分が欲しいと思っていた商品でも、しつこく店員さんからすすめられると、なんか欲しい気持ちが無くなってしまうことがあります。
これは、ブーメラン効果によるものなんです。


親が子供に勉強させようと、無理強いすると、ブーメラン効果により、子供は勉強する意欲を失ってしまうんです。

自己防衛本能からやる気をなくす

勉強がやるきのない男性

人も動物ですから、本能があります。
そして、動物は他の者から束縛されるのを嫌い、自由であることを望みます。


このことを「心理的リアクタンス理論」といいます。


テレビを見ていたり、ゲームをしたりしている時には、子供は自分の意思で行動しています。
そんなときに、親からのこの一言。


「遊んでないで、勉強しなさい!」
この言葉は、子供からすれば、自分の自由な行動をうばう一言です。


「親は自分の自由をうばおうとしているが、自分は自由でいたいんだ!」
という動物としての自由を守ろうとする自己防衛本能が、無意識のうちに作動してしまうんです。


なので、子供は勉強をするやる気を失ってしまうんです。

スポンサーリンク

親が勉強しろと言うと逆効果

ブーメラン効果や心理的リアクタンス理論。
このことから、ただやみくもに「勉強しろ」と言っても、子供はやる気を失うだけだと紹介してきました。


さらに親が子供に「勉強しろ」と言うのは、主役が親になってしまっています。
勉強するべき主役は誰ですか?


そうです!
主役は子供なんです。


勉強は主役である子供がみずから、「勉強しなくちゃ!」と思ってやらないと意味がありません。
親が主役で、「主役の言うことだから、まあいやだけど聞いてやるか。」的な行動では、勉強しているようで自分の勉強にはなっていないんです。


「勉強しろ」は単なる命令です。
命令は、一方通行で、会話になりません。


たとえば、あなたが会社の上司から「明日までに、プレゼンの資料を作成してくるように。」と言われたとします。


こんなときあなたは、自分の意思とは関係なく、強い立場の上司から言われたから、プレゼンの資料を作成することになります。
ここに自分の意思ははたらかずに、とりあえず形だけでも資料を作成しようと行動します。


そのような意思で作成しても、良いプレゼン用の資料はできません。


親からの「勉強しろ」という命令も、あなたの上司からの「資料を作成しろ」という命令も、どちらも一方通行なんです。
そこに会話はありません。


会話が無いところに、納得は生まれません。


おたがいに会話し、その会話から「勉強しなくちゃ」と子供に自ら思ってもらってこそ、子供は勉強をするんです。
子供が自分から「勉強しなくちゃ」と納得して勉強してこその勉強なんです。


会話も自らの納得も無視した親の「勉強しろ」は、むしろ勉強の意欲を無くす方向にはたきます。
それこそ、逆効果になってしまうんです。

子供が自発的に勉強するように仕向ける4つの方法

それでは、どうすれば子供は自ら納得して勉強してくれるようになるんでしょうか。


その方法をみていくことにしましょう。

勉強を他人事ではないと思ってもらう

勉強が大好きな男の子

勉強は、あくまで親のためにするのではなく、自分のためにするものです。


そのことをわかってもらうには、普段から子供と「なぜ、勉強するべきなのか」を話しておく必要があります。
たとえば、子供の将来の夢や、将来就きたい職業のことなどを、普段から子供と話しておくべきなんです。


子供が将来、教師になりたいとか、警察官になりたいとか、医師になりたいとか、職人になりたいとか。
そんなことを会話するときに「そうなんだ!じゃあ、こういうことを勉強しておくといいんだよ。」と子供と会話しておきましょう。


勉強することで、将来、いろんなことに挑戦できるようになる。
勉強をしていないと、将来の選択肢が少なくなってしまう。


そんなことを、普段から会話していく。
そうすると、勉強は親が命令するからするんじゃなくて、自分の将来に役立つから勉強したほうがいいんだと、子供が自ら考えるようになってくれます。


勉強するのは他人事ではなく、自分の人生のためなんだと、勉強する主役は親ではなく、自分なんだと、わかってもらう。
そうすることで、子供は自ら勉強する気持ちになっていきます。

親もいっしょに勉強する

私が子供のころ、親はテレビを見ながら、「はやく勉強しなさい!」と私に言っていました。
そのとき私は、大人は勉強せずに、楽でいいなと思っていました。


大人になり、社会人として働いている今では、それはとんでもない考えだとわかります。
しかし、大人として社会人を経験したことの無い子供には、わからないことなんです。


あなただって、もしあなたが勤める会社の社長が、毎日ゴルフ三昧で遊んでいるのに、こう言われたらどう思いますか。

「もっと、営業の成績をアップさせろ!」
「いまのままじゃ、給料泥棒だぞ!」

もしかしたら「自分は毎日ゴルフばかりして、少しは働けよ!」なんて思ったりしませんか。


それと同じです。
子供が勉強するときには、あなたも勉強するようにしましょう。


なにも、数学や英語の勉強でなくてもいいんです。
読書だっていいんです。


子供が勉強するときには、みんなで勉強する環境をつくりましょう。

勉強する時間帯を決めておく

勉強にかぎらず、何事も習慣化ということが大切です。


健康のために始めるウオーキングでも、はじめのうちは義務感からスタートします。
「あ~、めんどうだけど、歩かなくちゃ」と。


しかし、ウオーキングする時間帯を決めて習慣化できれば、歩かないことの方に違和感を感じるようになります。
勉強することも同じです。


ただやみくもに長時間勉強するのではなく、「〇〇時~□□時までは勉強の時間」と決めて、その間は勉強に集注できる環境をつくってあげましょう。
そう、あなたもその間は、子供と一緒に勉強の時間にしましょう。


そうすることで、「勉強か~、めんどくさい」⇒「勉強しなくちゃ」にだんだんと変わっていきます。

勉強の成功体験を経験させてあげる

子供が勉強していて、いままでわからなかった問題がとけた。

いままで知らなかったことを、知ることができた。

いままで学校のテストで取ったことがない、良い点数をとった。

勉強することで体験できる、ほんの小さなことでも、子供と一緒になって喜んであげましょう。
喜びは、勉強の意欲へと化学変化していきます。


成功体験は、子供を大きく成長させることができます。
そして、自信をもつようになっていきます。


そうすることで、なにごとにも、あきらめないという強い心が芽生えていきます。


子供が「お父さん!この問題、わかったよ!」と言ってきました。
そんなとき、間違っても「こんな簡単な問題、わかって当然だ!」なんて言ってはダメですよ。


一緒になって喜んであげましょう。
親が喜べば、子供もうれしいいですし、自分を誇らしく思うようになります。


その小さな成功体験の積み重ねが、自信とやる気へと変化していきます。


成功体験は、親である、あなたがいてこそ、子供の喜びは何倍にもなるんです。

まとめ

勉強できることがうれしい女の子

親が子供に「勉強しろ!」というのは、いつの時代でも同じことをくりかえしています。
エジプトの古代ピラミッドに「ちかごろの若者は・・・。」と書いてあったのと同じように。


私も子供をもつ親として、つい「勉強しろ」ということがあります。


しかし、自戒の念もこめて、はっきりと断言します。
「親が勉強しろと言うと、子供は勉強しようとするやる気がなくなります。」


子供が自らの意思で勉強するようにするには、まず、勉強は他人事でないことをわかってもらうこと。


そして、子供が勉強する時間は、親も勉強する時間にすること。


勉強する時間帯を決めておき、勉強を習慣化させること。
もちろん、その時間帯は、勉強する環境をつくってあげるために、親であるあなたも、勉強タイムです^^


さらに、どんな小さなことでも、子供が勉強で体験した成功は、あなたも、一緒になって喜んであげましょう。
それが、子供が自ら勉強するようになる、一番の特効薬ですから^^


親である、あなたと私の合言葉。
「勉強しろは、子供が逆に勉強しなくなる呪いの言葉!」


おたがいに親として、子供のために、勉強したくなる環境をつくってあげましょうね^^

スポンサーリンク