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このごろ新人営業マンと同行営業をしていると、こんな話し方をするんです。
新人営業マン:「ほぼほぼ、それでいいと思います。」
私: 「ほぼほぼ?それってどういう意味なんだ?」
若い営業マン:「え?ほぼほぼは、ほぼほぼですよ^^」
私: 「だから、どういう意味なんだって聞いているんだよ!」
ということで今回は、ほぼほぼという言葉の意味。
そして、この言葉はいつから使っているのか。
さらに、類語もみていくことにしましょう。
それにしても、言葉は生き物で時代とともに変化するとはいえ、このごろは急速に変化していっているようです。
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目次
ほぼほぼの意味
ほぼという言葉は「完全ではないが、完全に近い状態」という意味になります。
なので、そのほぼを2回言う「ほぼほぼ」は、こんな意味になります。
ほぼほぼは、ほぼを2回言うことで、ほぼを、強調した言い方。
なので、完全に近い「ほぼ」より、さらに完全に近い状態という意味。
言葉を重ねていうことで、その言葉を強調するという方法は、日本語ではよく使われています。
たとえば、「重ね重ね」、「またまた」、「ますます」、「皆々」、「次々」なんて言いますよね。
ただ、この例のような言葉と違うのは、「ほぼほぼ」は新しい重ね言葉だと感じてしまうということなんです。
ということで、つぎは、「ほぼほぼ」という重ね言葉がいつから使われるようになったのかを、みていきましょう。
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ほぼほぼはいつから使われている言葉なのか
私は営業マンなので、数字で話すくせがついています。
取引先に説明するときも、上司に報告するときにも、数字で物事を表現します。
そのほうが具体的に話の中身がわかるからです。
なので、このあいまいな意味で使う「ほぼほぼ」なんて言われると、なんか違和感があるんです。
あなたは、そんなことありませんか?
それでは、この「ほぼほぼ」という言葉は、いったいいつから使われるようになったんでしょうか。
時系列でみていくことにしましょう。
『三省堂 辞書を編む人が選ぶ 今年の新語 2016』
の記述にこうあります。
「ほぼほぼ」はいつから使われていたのか
- 1949年の「国会会議録」を見ると「ほぼほぼ」の例が現れている。
- 1990年ごろから、使用例が増え、2010年代に顕著になる。
- 2014年刊行の『三省堂国語辞典』第7版で、「ほぼ」の項目に<俗に、重ねて使う>と書き添えられる。
- それから2年、「ほぼほぼ」は普通に使われるようになった。
- 2016年4月5日~2017年4月1日まで、テレビ東京で『ほぼほぼ~真夜中のツギクルモノ探し~』が放映される。
- 『三省堂 辞書を編む人が選ぶ 今年の新語 2016』で「ほぼほぼ」が大賞受賞。
『三省堂 辞書を編む人が選ぶ 今年の新語 2016』のサイトには、「2010年代に顕著になる。」となんています。
そこで、私も困った時に使っている『Yahoo知恵袋』で「ほぼほぼ」の質問がいつからあるか、探してみました。
その結果、2011年6月16日の質問で『「ほぼほぼ」って言葉は、「ほぼ」より上の意味ですか? 』
とYahoo知恵袋に載っていました。
このことから、2010年~2011年ころには「ほぼほぼ」は普通に使われていたことがわかります。
2010年~2011年ころには使われていたのなら、新人営業マンが使っても仕方ないのかもしれません。
ただし、営業先での会話で「ほぼほぼ」を使うことは、やめるように言いました。
あなたが、営業マンからこう言われたらどう思いますか。
あなた: 「じゃあ、今のコピー機と、あなたが説明したコピー機の大きな違いは○○ということ?」
営業マン:「ほぼほぼ、そうですね。」
私がお客なら、こんな会話をする営業マンとは、絶対に契約しません。
「ほぼほぼってどういうこと!しっかり説明してください!」なんて言っちゃいますね^^
ほぼほぼの類語
日本では、言葉に出さなくてもわかるよね、という忖度(そんたく)文化の国です。
なので、この「ほぼほぼ」という言葉の類語もちゃんとあります。
それでは、この言葉の類語をみてみましょう。
- ほぼ
- だいたい
- ほとんど
- おおむね
- おおかた
- たいがい
- あらかた
- 九分どおり
この類語の中で、「九分どおり」は90%は、ということで、わかりやすいですね。
しかし、他の類語は、なんとまあ、ファジーな意味の言葉なんでしょうか。
さすがは、忖度(そんたく)文化の国、日本の言葉ですね。
ここで、忖度という難しい言葉がでてきました。
この忖度の意味は、「忖度の意味や例文を紹介!忖度文化や忖度政治の内容も解説」
を読んでいただければ、よくわかりますよ^^
まとめ
ほぼが重ねってできた言葉、「ほぼほぼ」。
この言葉の意味は、完全に近い「ほぼ」より、さらに完全に近い状態という意味になります。
そして、この言葉が普通に新しい言葉として使われるようになったのは、2010年代になってからです。
ちなみに、『三省堂 辞書を編む人が選ぶ 今年の新語 2016』で大賞を受賞しています。
新語は流行語的なこともあり、流行るのもはやいけれど、すたれるのもはやい言葉でもあります。
しかし、この「ほぼほぼ」は、今もちゃんと生き残り、日本語として使われています。
あと数年もたつと、この言葉は、なんの違和感もなく、普通に使われているかもしれません。
でも、やっぱり私はこの「ほぼほぼ」と言う言葉は、仕事では使いたくはありません。
というのも、どうしても言葉を軽く扱っている様で、好きになれないんです。
ちょっと頭が固すぎますかね^^
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