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お寺にお参りに行ったときに、いろんな仏像が祀っていますよね。
でもいろんな仏様の仏像があって、どんな種類の仏像なのかよくわからないことってありませんか。
今回はそんなあなたのために、仏様の仏像の種類はどんな種類があるのか。
そしてそれぞれの仏像の意味とその見分け方を特徴をもって紹介します。
この記事を読めば、あなたも仏像の種類がわかりやすくなりますよ^^
ふだん何気なくお参りしているお寺の仏像。
でもそれぞれの仏像には、会社組織のように位があるんです。
そのことについてもわかりやすく説明しています。
このことを知れば、ちょっとプチ自慢できるかもしれませんよ^^
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目次
仏像の種類は4種類に分けることができる
文化庁の『宗教年鑑』によれば日本には74,000以上のお寺があるようになっています。
それぞれのお寺には、いろんな仏像を祀って(まつって)います。
でも、仏像は大きく分けると4種類にわけることができるんです。
そしてじつは、仏の世界にもランクがあります。
そのランクを図にしてみてみましょう。
この図をわかりやすいように会社組織にたとえて説明します。
三角形の一番上の「如来(にょらい)」は会社でいうと常務、専務といった役員クラスになります。
その下の「菩薩(ぼさつ)」は部長クラス。
そして菩薩の下の「明王(みょうおう)」は課長クラスになります。
一番下の「天部(てんぶ)」はこの会社に転職してきたまだ平社員クラスといっとところになります。
なぜ天部が転職組なのかは、天部のことを紹介するところで説明しますね^^
それではそれぞれの仏の意味と見分け方、そしてその特徴をみていくことにしましょう。
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如来(にょらい)の特徴と見分け方
如来とは修行を行い、悟りを開いた人のことを意味します。
なので悟りを開いた後の、お釈迦様の姿をしています。
そして如来はこんな外見の特徴で見分けることができます。
- 髪型がパンチパーマのようにクルクルと丸まった髪型。
この髪型を「螺髪(らほつ)」と言います。 - 頭頂部は頭の上で髪の毛をたばねたように丸く盛り上がっている。
これを「肉髻(にっけい)」と言います。 - 服装は悟りを開いているので、質素な法衣を体に巻いているだけ。
これはお釈迦様が修行中に着ていたものに似せている。
そして悟りを開いた如来の仏像は以下の様な仏像があります。
如来の仏像の種類
- 釈迦如来(しゃかにょらい)
- 薬師如来(やくしにょらい)
- 阿弥陀如来(あみだにょらい)
- 毘盧遮那如来(びるしゃなにょらい)
- 大日如来(だいにちにょらい)
如来は人が死んだときに極楽浄土に迎い入れてくれたり、人々を病気から救ってくれたりしてくださいます。
菩薩(ぼさつ)の特徴と見分け方
菩薩とはこれから悟りを得る者を意味します。
悟りを得る前ですから、インドのシャカ族の王子だったころのお釈迦様の姿をあらわしています。
ですから菩薩はこんな外見の特徴で見分けることができます。
- 菩薩は宝石などで飾った冠をかぶっています。
- 白毫(びゃくごう)といわれる丸まった白い毛が額の中央にある。
- 瓔珞(ようらく)といわれるネックレスをしている。
- 腕釧(わんせん)といわれるブレスレットをしている。
- 宝髻(ほうけい)といわれる長い髪を高く結い上げた髪型をしている。
- 服装はお釈迦様が貴族の王子のころをモデルにしている。
上半身は条帛(じょうはく)といわれる細長い布を巻きつけています。
そして、腰から下は裙(くん)といわれる腰に巻き付けるスカートのような布をつけています。 - 天衣(てんね)といわれる細長いショールのような布を肩にかけている。
菩薩の仏像は以下の様な仏像があります。
菩薩の仏像の種類
- 聖観音(しょうかんのん)
- 十一面観音(じゅういちめんかんのん)
- 千手観音(せんじゅかんのん)
- 如意輪観音(にょいりんかんのん)
- 准胝観音(じゅんていかんのん)
- 馬頭観音(ばとうかんのん)
- 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
- 普賢菩薩(ふげんぼさつ)
- 勢至菩薩(せいしぼさつ)
- 地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
- 弥勒菩薩菩薩(みろくぼさつ)
お釈迦様が入滅(亡くなる)して、人の世界に如来がいなくなりました。
その後、56億7千万年後の悟りを開き如来になれるのが、弥勒菩薩なんです。
その弥勒菩薩が悟りを開くまで、人を救ってくださる役割を担うのが地蔵菩薩なんです。
地蔵菩薩は迷える人々を救ってくださいます。
明王(みょうおう)の特徴と見分け方
明王は如来や菩薩のようなやさしいお顔をしていません。
そして明王とは、人々を叱りつけてでもさとす者を意味します。
というのも明王は人を叱りつけてでもさとし、煩悩から救う役目があるからなんです。
なので明王はこんな外見の特徴で見分けることができます。
- 顔は「忿怒相(ふんぬそう)」といわれる怒ったお顔をしています。
- 髪型は、不動明王だけは左側の弁髪(べんぱつ 三つ編みの髪型)をしているが
そのほかの明王は焰(ほのお)のように逆立った髪型をしている。
この髪型のことを「焔髪(えんぱつ)」といいます。 - 不動明王は2本の腕だがその他の明王は複数の腕を持っている。
そしてそれぞれの明王は腕に武器をもっているんです。 - 不動明王以外の明王は額に全てを見通すことのできる、第三の眼がある。
仏像は慈悲深い優しいお顔をしているのが普通ですが、明王はともかく怖い怒ったお顔をしてるのが一番の特徴なんです。
でも怖い怒ったお顔をしていますが、本当は優しい仏様なんですよ^^
明王の仏像の種類
- 不動明王(ふどうみょうおう)
- 降三世明王(こうざんぜみょうおう)
- 軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)
- 大威徳明王(だいいとくみょうおう)
- 金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)
- 愛染明王(あいぜんみょうおう)
明王のなかでも愛染明王は、仏の中で唯一「人が愛情を求める心」を持つことを認めてくださる仏です。
そしてこの愛染明王は複数の腕に弓と矢を持っていて、キューピットに例えられ「恋愛成就」の仏として人気があるんです。
天部(てんぶ)の特徴と見分け方
「天部(てんぶ)」はこの会社に転職してきた平社員クラスと初めの方に言いました。
それには理由があるんです。
「天部」の天とはインドのサンスクリット語で「神」ということを意味します。
なので天部とは古来インドの神々が仏教の世界に宗旨替えをし、仏教を守る役目を持った神々のことを言うんです。
それでわかりやすいように、会社に転職してきたという表現を使ったんです。
天部の仏像はインド出身の神々なので、特徴もバラバラです。
なので、完璧にこんな特徴が天部の仏像だとは言えないんです。
ですのでここでは、天部の仏像を見分けやすい特徴を紹介します。
- 天部の女神は温和な表情をしていて、古代中国の貴婦人の様な衣装をまとっています。
- 天部の男神は、梵天(ぼんてん)、金剛力士(こんごうりきし)、阿修羅(あしゅら)以外は甲冑(かっちゅう)で武装している姿が多い。
- 男神は忿怒(ふんぬ)の表情をしているお顔が多い。
天部の仏像の見分け方は、明王の仏像を覚えてそれ以外の忿怒(ふんぬ)の表情をしている仏像があったら、その仏像は天部の仏像と見分ける方法が一番簡単です。
天部の仏像の種類
- 梵天(ぼんてん)
- 帝釈天(たいしゃくてん)
- 吉祥天(きっしょうてん)
- 弁財天(べんざいてん)
- 持国天(じこくてん)
- 広目天(こうもくてん)
- 増長天(ぞうちょうてん)
- 多聞天(たもんてん)
- 金剛力士(こんごうりきし)
- 宮昆羅(くびら)
- 伐祈羅(ばぎら)
- 迷企羅(めいきら)
- 安底羅(あんてら)
- あんに羅(あんにら)
- 珊底羅(さんてら)
- 因達羅(いんだら)
- 波夷羅(はいら)
- 摩虎羅(まこら)
- 真達羅(しんだら)
- 招杜羅(しょうとら)
- 昆羯羅(びぎゃら)
- 阿修羅(あしゅら)
- 迦楼羅(かるら)
天部にはまだまだ多くの仏像がありますが、代表的な天部の仏像を紹介しました。
ここでちょっと知っているとプチ自慢できる豆知識を紹介します。
「四天王(してんのう)」という言葉を聞いたことはありませんか。
たとえばスポーツのチームで優れた4人をそのチームの四天王といったりします。
天部のなかの『持国天、広目天、増長天、多聞天』はそれぞれが東西南北の四方を守っているんです。
それでこの四方を守る武神を、四天王といいます。
優れた4人のことをいう四天王はこの四方を守る武神からきているんですよ^^
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まとめ
仏の姿を表した仏像は、如来、菩薩、明王、天部の4種類にわけることができます。
仏の位としては如来が一番上で二番目に菩薩。
三番目に明王、そして四番目が天部となります。
今回紹介したそれぞれの位には、まだまだ仏がいらっしゃいます。
あなたがいろんなお寺にいかれたときに、いろんな仏様を探してみるのもいいんじゃないですか^^
ちなみに毎年4月8日はお釈迦様の誕生を祝う「花祭り」が各地のお寺で行われます。
この日はお釈迦様が右手で天を指している「誕生仏」の像に甘茶をかけてお祝いをします。
甘茶を仏像にかけるのは、お釈迦様が誕生したときに9匹の龍がやってきて甘露(甘い水)を吐いたそうです。
そしてその甘露でお釈迦様の産湯にしたという伝説からきています。
花祭りの甘茶で子供の頭をこすると、子供が元気に育つともいわれています。
いろんな仏の像があなたを待っているかもしれませんよ^^
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