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このごろニュースを見ていると「排他的経済水域」という言葉を耳にします。
あなたも、この言葉聞いたことがありませんか。
私がはじめてこの言葉を聞いたとき、こう思いました。
「排他的経済水域ってどのような水域のことなのかな。」
「排他的経済水域って領海と何がちがうのかな。」
ということでした。
あなたは、この疑問を説明できますか。
聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥なんていいます。
でも、社会人になって、いまさら他の人に聞くのは、ちょっと恥ずかしいなんて思ってませんか。
おまかせください!
そんなあなたのために、今回は排他的経済水域とはどういうことなのか。
領海とはどう違うのかをわかりやすく簡単に説明しています。
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目次
排他的経済水域とは
まずは、排他的経済水域とはどういうことなのか。
そして、どのような水域なのかをみていきましょう。
まず、排他的とは、「自分たちの仲間以外は受け入れません。」という意味があります。
ということは、「この水域には、仲間でない他の人は入っちゃだめですよ。」ということになります。
「え?他の人は入っちゃだめって、領海のことじゃないの。」と思っちゃいましたか。
残念!領海とはちょっと意味が違うんです。
領海との違いは、すぐあとで説明しますね。
排他的経済水域というのは、どのような水域かというと、こういう水域のことなんです。
日本などの海を持っている国。
そんな海を持つ国の権利を国連で1994年に発効された「国連海洋法条約」というものがあります。
この条約により、「沿岸から最大200海里(1海里は約1.85㎞)は、排他的経済水域である。」
となっています。」
そして、排他的経済水域では、「自国の沿岸から最大最大200海里(1海里は約1.85㎞ 約370㎞)では、海中資源、海底資源の開発や管理、そして探査をしてもいいですよ。」
となっています。
なので、この水域で他の国が資源を勝手に取って行ったり探査したりしてはいけないのです。
つまり、海中資源や海底資源をその国の支配下におくことができる水域ということなんです。
しかし、この支配できる水域でも、他の国の船舶の出入りは、許可があれば自由にできます。
魚を取ったり、海底資源は支配下におけても、他の国の船舶は入って航海してもO.K.
それが、排他的経済水域なんです。
ちなみに、離島のまわりにも排他的経済水域は成り立ちます。
なので、これは島だよ!
いいや、それは単なる岩にすぎないよ!
という国と国の意見が違ったりすることもあります。
では次に、領海との違いは何なんかをみていきましょう。
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領海と排他的経済水域の違い
領海というのは、その国の主権がおよぶ海域のことをいいます。
その範囲は、これも「国連海洋法条約」によって、1982年に12海里(1海里は1,85㎞ 約22,2㎞)と定められました。
それでは、どこから12海里なのでしょうか。
それは、基線からなんです。
もしかしたら、あなたはいま、「基線ってなんのこと。」と思いませんでしたか。
ご安心ください。
私もはじめて基線と言う言葉を聞いたときには「???」となりました。
基線とは、一番潮が引いたときに、海面と陸地が交わる線のことです。
ここから。12海里(1海里は1,85㎞ 約22,5㎞)の水域が領海なのです。
そして、この領海では、上空、海底、地下もすべて含めてその国の主権がおよぶことになります。
しかし、他の国の船舶であっても、その国の平和や秩序を害することがないときには、領海に入ることを許さなければなりません。
このことを、外国船舶の無害通航権といいます。
つまり、領海ではその国の主権がおよぶために、その国の法律を守らなけてはいけません。
いくら自分たちは、なにも悪いことはしていないと思っても、その国の無害通航に関する法律を守る必要があります。
しかし、排他的経済水域では、その水域に入っちゃあだめだよ!とはいえないのです。
というのも、排他的経済水域では、その国の主権が及ばないからなんです。
似ているようで似ていない、この2つの水域。
この2つの水域を国連が定めたのも、国と国との争いをさける目的があるからなんです。
自国を富ませるために、どの国でも、海中資源、海底資源は欲しいものです。
その資源を争いの火種にしないために、「国連海洋法条約」があるんです。
排他的経済水域の日本の面積
日本はまわりを海に囲まれた島国です。
なので、排他的経済水域もけっこう大きんですよ。
世界でどのくらい大きいかみてみましょう。
- アメリカ合衆国・・・約762万平方キロメートル
- オーストラリア・・・約701万平方キロメートル
- インドネシア・・・・約541万平方キロメートル
- ニュージーランド・・約483万平方キロメートル
- カナダ・・・・・・・約470万平方キロメートル
- 日本・・・・・・・・約447万平方キロメートル
もちろん、世界各国の意見や言い分もありますから、この大きさがすべてではありません。
だいたいの目安としてとらえてくださいね。
でも、日本は世界6位の排他的経済水域の大きさを持っている国なんです。
海洋王国日本として、世界に貢献しなければいけませんね。
まとめ
排他的経済水域と言う言葉がニュースでよく聞くようになりました。
この言葉の意味を知っていないとニュースの意味がよくわかりません。
また、領海との違いも知っておかないと、ニュースの内容がちんぷんかんぷんになってしまいます。
では、簡単に表で、領海と排他的経済水域の違いをくらべておきますね。
水域名 | 水域の範囲 | 主権 | 権利 | 他国の船舶の侵入 |
領海 | 基線から12海里(約22.2㎞) | 有り | 上空、海底、地下もすべて含めてその国の主権がおよぶ。 | その国の平和や秩序を害することがないときには、 領海に入ることを許さなければなりません。 |
排他的経済水域 | 沿岸から最大200海里(約370㎞) | 無し | 海中資源、海底資源の開発や管理、そして探査をしてもよい。 | 他の国の船舶は入って航海してもO.K. |
さあ、この記事を読んだあなたは、同僚に胸を張って「排他的経済水域というのはね・・・。」と説明することができますよね。
そして領海との違いも同僚に教えてあげてください。
これからさき、この言葉は、日本にとっても世界にとっても、とても大切な言葉になるのですから。
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