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政治家やビジネスシーンで使う「善処します」という言葉。
なんか意味がわかりにくい言葉ですよね。
意味も分かりにくいですが、言葉のニュアンスもわかりにくくないですか。
自分では使い方をわかって使っていると思っていた。
でもいざ他の人に説明するとなると言葉で説明できない。
「善処します」ってそんな言葉じゃありませんか?
「当然意味は知ってるよ!」と自信をもって言える人。
そして「ちょっと意味を説明する自信はないかな・・・」となる人。
今回は他の人にわかりやすく説明する自信がないあなたに。
「善処します」の意味はどんなニュアンスなのか。
そして使い方は政治家とビジネスでは違うのかを例文で紹介しています。
さらにあなたの会話の幅を広げるように類語もみてみましょう。
それではまいりましょう。
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目次
善処しますの読み方と意味
まず知っておいて欲しいのは読み方です。
読み方がわからないと検索もできないですから。
「善処」は「ぜんしょ」と読みます。
それでは意味をみていくことにしましょう。
- おこった出来事を適切に処置すること。・・・簡単に言うと「うまくかたをつけます」ということ。
ちなみに仏教用語では「善処」とは来世に生まれるよい所という意味があります。
これは仏教用語なので普段は使うことはありません。
ところで「善処します」という言葉はいろんな場面で使われます。
そして場面が違えば本来の意味とは違う意味で使われることが多い言葉なんです。
なので「善処します」という言葉は微妙(びみょう)に場面場面で意味合いが違ってきます。
場面が違うとどんなニュアンスになるのか。
それをみてみましょう。
言葉のはっきりとは表現しない微妙な意味合い
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政治家の使い方のニュアンス
それではまず政治家が使う時のニュアンスをみてみましょう。
政治家は政治家独特の言葉の使い方をします。
国会中継を見ていると言葉の使い方に違和感を感じることがあります。
それは政治家は世間とは違う政治家用語を使う時があるからなんです。
「善処します」「前向きに善処します」という言葉。
それが政治家が使うと政治家用語に変わってしまいます。
これは全ての政治家の使い方ではありません。
ただ一般的に政治家の「善処します」の使い方は一般の使い方と違うと思われています。
- とりあえず聞くだけは聞きました
- 解決するとは言えないけれど、考えるだけは考えます
- とりあえずがんばってみます
国の多くの問題をかかえている政治家。
すべての事柄に行動するのは難しいかもしれません。
そのことが「政治家用語」という独特の言葉のニュアンスになっていったのです。
ビジネスでの使い方のニュアンス
ビジネスシーンでも「善処します」は使います。
ビジネスではビジネスならではの使い方のニュアンスがあるんです。
ビジネスでは上司や取引先に対しての「善処します」という言い方。
それともうひとつ相手へお願いするときに使う「善処」があります。
それぞれのニュアンスをみてみましょう。
ビジネスで上司や取引先に対しての「善処します」を使う時のニュアンス
- 適切に処理しますが、いったん考える時間をください
- 真剣に前向きに考えます
ビジネスでは「善処します」と答えた場合は政治家とは違う行動をしなくてはいけません。
悪い意味で使われる政治家用語の場合は言うだけで何もしません。
でもビジネスで使う時には答えた相手への返答が必要になります。
つまりどういう行動をしたのか状況を報告しなければならないんです。
相手へお願いするときに使う「善処」のニュアンス
ビジネスでは会話は双方向に行われます。
なので「善処」もこちらから相手へも使われる言葉なんです。
- もっと改善してください
- 適切に処理をしてください
相手に対し「善処」を使うとき。
そのときには相手にお願いをするニュアンスで使います。
例文
それでは「善処します」を使った例文をみてみましょう。
政治家、ビジネスとそれぞれの使い方を別々に紹介します。
政治家が使う時の例文
- その件につきましては善処いたします
- 善処いたしておりますのでまた後日おたずねください
- 善処はいたしますが確約はいたしかねます
- ご意見は拝聴しましたので善処いたします
なんだかやるのかやらないのかはっきりとしませんね。
ビジネスで相手に返答するときの例文
- バイヤーのご希望に答えるよう善処します
- 善処いたします。しかし日程の猶予(ゆうよ)をいただきたい
- 弊社とのお取引量を増やしていただければ善処いたします
- 前向きに善処します
政治家と違い気持ちがこもった「善処します」といいう返答になります。
そうしないとビジネスでは信用がなくなってしまいます。
ビジネスで相手へお願いするときの例文
- 御社におかれては、ぜひ善処していただくようお願いします
- クレーム処理に関しては御社で善処するようにしてください
- 商談内容の改善については急ぎ善処していただくようお願いします
- 二度とこのようなことが無いように善処していただくように
ビジネスではお願いするときでもきちんと行動を要求します。
そしてお願いされた方も、ほったらかしにはしません。
ほったらかしにしてしまっては次のビジネスはなくなってしまいますから。
類語
ここまで「善処します」の意味や使い方のニュアンス。
そして例文をみてきました。
ここではあなたの言葉の幅が広がるように「善処」の類語もみておきましょう。
- 努力する
- 積極的にとりくむ
- 前向きにおこなう
- 最善をつくす
- できることはすべてやる
- 対処します
- 対応いたします
とりあえず何かいい方向に変化させる。
そんな意味の言葉が「善処」の類語になります。
「善処します」という言い方がかたぐるしく感じてしまう。
そんなときには類語を使うとニュアンスがやわらかくなります。
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まとめ
物事をはっきりと言わないのが特徴の日本語。
「善処します」はまさにそんな日本語です。
「善処」の読み方は「ぜんしょ」です。
意味はこうなります。
- おこった出来事を適切に処置すること。・・・簡単に言うと「うまくかたをつけます」ということ。
言葉の意味には物事をごまかそうとする意味はありません。
ところが「善処します」を政治家が使うとどうなるのか。
とたんに言葉にニュアンスが変わってしまいます。
政治家が使うとどうなるのか。
「聞くだけは聞きました」「考えるだけは考える」
そして「とりあえずやってはみる」というもともとの意味とは違うニュアンスになってしまいます。
またビジネスでは2つの善処しますがあります。
ひとつは相手に行動を約束する「善処」。
もうひとつは相手にお願いする「善処」。
この「善処します」という腹の探り合いの言葉。
こんな魔法の言葉が通用するのは日本ならではです。
欧米でこんな言葉を使っていては信用されません。
世界が小さくなった今。
言葉ははっきりとした意味で発しないと相手にされません。
今回は以上です。
あなたのご参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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