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「温故知新(おんこちしん)」という言葉があります。
この言葉は、「故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る」ということと言われています。
たしかにその通りなんですが、「温故知新」はこの漢字四文字だけで、その本当の意味を知ることはできないんです。
その続きの言葉も合わさってこそ、この言葉の本当の深い意味をわかりやすく知ることができます。
今回は「温故知新」の意味をくわしく、そしてわかりやすく解説します。
さらに、この言葉の由来や類語、この言葉の使い方も紹介しますね。
もちろん、この言葉のもととなった、全文も紹介していますよ。
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目次
温故知新の意味をわかりやすく解説
温故知新は漢文の白文では、「子白温故而知新」となります。
しかし、温故知新と言う言葉があまりに有名なので、これに続く言葉が忘れがちになってしまっているんです。
この続きの言葉を知らないと、本当の「温故知新」の意味にたどり着くことはできません。
もったいないですよね。
なので、続きの言葉を付け加えて白文で紹介しますね。
「子日温故而知新可以為師矣」
これが白文での全文になります。
けれども、白文のままでは学校の漢文テストみたいで、なんのことかわかりにくいですよね。
では、もっとわかりやくす書いちゃいましょう。
子日く、故きを温ねて新しきを知れば、以って師と為る可し。
(しいわく、ふるきをたずねて あたらしきをしれば、もってしとたるべし。)
さらにわかりやすく、現代文にしちゃいましょうか。
いや、もっとわかりやすいように話し言葉(口語)にしちゃいましょう!
では、いきますよ!はい、みんな、ちゅうも~く!
たんに「温故知新」だけなら意味は、「古い昔のことを学び、そのことを大切にすることで、その中から新しい発見があり、新しいことを知ることができる。」となってしまいます。
もちろん、それでもいいのですし、意味はそれで正解です。
でも、「故(ふる)きを温(たず)ねて」なんですから、全文の意味を知っておいた方がいいと思うんです。
それに、ただ単に「温故知新」では、文章の一部を抜きだしたものですし、抜きだした言葉だけの意味が独り歩きしている状態なんです。
言葉というのはそういうものなかもしれません。
でも、せっかくですから全文を知り、理解することで孔子が弟子たちに本当に言いたかったことを知っておきませんか。
(しいわく、ふるきをたずねて あたらしきをしれば、もってしとたるべし。)
今現在の社会でも十分通用する、いや、科学万能の今現在の社会が忘れている大切な言葉だと思いませんか。
「温」という漢字の意味は、「あたたかい」という意味があります。
そしてさらに、「大切にする」 「復習をする」という意味もあります。
漢文を読みやすくするために、返り点・おくり仮名などがついているのではなく、
返り点・おくり仮名などがまったくついていない、原文のままの漢文のことを白文と言います。
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由来は論語にあり!
「温故知新」という言葉の由来は、「論語」からきているんです。
その「論語」とは、古代中国の春秋時代(紀元前770年頃~紀元前403年頃)の儒教の始祖で思想家である、孔子の言葉や行いを弟子たちが書き残した全20章から構成されている書物のことです。
その中の2番目の章である「為政(いせい)」の中に書かれている11番目の孔子の言葉に「温故知新」という言葉が紹介されています。
ところで、「論語」は孔子の言葉や行いを弟子たちが書き残した書物であると紹介しましたが、どんなことが書かれているんでしょうか。
孔子は3,000人以上の弟子がいたと言われる偉人です。
そんなに多くの人たちが孔子の教えを学びたいと弟子になったわけですから、人としてとても尊敬できる人だったに違いありません。
なぜなら、今現在でも「論語」をわかりやすく解説した本はたくさんありますし、会社の社長など社会的に重要なポストについている人たちにも人気があるんです。
というのも、「論語」は人として社会でどんな行いをするべきなのか。
そして、社会で生きていくうえでどんな努力をすればいいのかを、わかりやすく説いているからなんです。
人生で生きていくうえでの羅針盤(らしんばん)として読んで理解し、行動すれば人として成功する内容が書かれているからなんです。
ですから、あなたも人生で迷ったときは「論語」を読んではいかがですか。
古代中国の思想家である孔子の教えを学び、あなたの人生に活かす。
それこそ、まさに「温故知新」ですよね。
類語
過去と未来はつながっています。
過去に先人が学び発見し、残してくれたものを見過ごすのは、とてももったいないことです。
また、過去の歴史から学ぶこともたくさんありますし、過去の歴史をかえりみないことも、とてももったいないことです。
そんなことを考えなおさせてくれる「温故知新」という言葉。
この言葉の類語を探っていきましょう。
あなたが人生で道に迷ったときに役に立つかもしれませんよ。
では、紹介しますね。
この言葉の意味は、過去の古いことがらを振り返って、そこから新しいことを十分に考え、調べることです。
この言葉の意味は、過去の古い事実を明らかにして、未来のことを予測することです。
この言葉の意味は、昔からのことを引継ぎ、受け継ぎ、未来につなげ切り開いていくことです。
文明や文化は昔からのことを引き継ぎ、それを基礎として未来へつなげていくべきだ、ということなんです。
この言葉の意味は、先人がやったことをきちんと受け継ぎ、受け継いだものを発展させながら、未来に向かって開拓していくことです。
このような言葉を、いつも持ち歩いているメモ帳に書いていつも見るようにする。
さらに、自宅のいつも見える所に紙に書いてはっておく。
つまり、こうすることであなたが知らず知らずのうちに、これらの言葉があなた自身の言葉や考え方へとなっていきます。
たとえば、私は営業マンなんですが、取引先との約束事や忘れてはいけないことを、メモ帳に書き残しています。
さらに、職場の机の卓上カレンダーにも大切なことを書き、いつも目につくようにしています。
そうすることで、大切な忘れてはいけないことを自分の頭の中に入れ込んでいます。
この方法はやることは単純ですが、効果バツグンですよ!
あなたも、あなたが人生に悩んだり、困ったりしたときに、あなたの背中を押してくれる言葉を見つけて紙に書きませんか。
そして、いつも見える所にはっておきませんか。
きっと、あなたの強い味方になってくれますよ!
使い方
では、実際に温故知新という言葉を使ってみましょう。
- 温故知新の心構えがないと、社会に進歩はない。
- 温故知新の精神で忘れていた昔の商品のことを知り、今のヒット商品を生み出すことができた。
- 基礎科学を学ばなければ、科学の新しい発見はできない。温故知新が大切なんだ。
- 日本の今の経済発展は、先人たちの努力や知識を学び、さらにそれを考え工夫しながら
より発展させてきた温故知新の考え方があったからだ。 - 昔の考え方や商品を過去のものとして無視することは、大きなチャンスを失うことになる。温故知新の考え方で行こう!
「温故知新」は、あなたのそして私たちの生活を、社会をよりよくしていくためには、なくてはならない考え方なのかもしれませんね。
まとめ
今回は温故知新という言葉をいろんな角度から紹介しました。
「論語」の2番目の章である「為政(いせい)」の中に書かれている11番目の孔子の言葉。
子日く、故きを温ねて新しきを知れば、以って師と為る可し。
(しいわく、ふるきをたずねて あたらしきをしれば、もってしとたるべし。)
せっかく「温故知新」の言葉とご縁があったんですから、この全文もあなたの心にとどめておきませんか。
きっとあなたの人生の羅針盤(らしんばん)になってくれます。
先人たちは言葉をとおして、言の葉という多くの葉を残してくれました。
その一枚一枚の葉には先人たちの経験、知恵、失敗、成功、そして困難を克服したことなどがたくさんつまっています。
先人たちは、今も言の葉の葉をとおして、あなたの人生が幸せになるように見守ってくれています。
あなたは、将来どんな言の葉の葉を残そうとしていますか。
「温故知新」の考え方をわすれなければ、あなたもきっと未来のみんなへ言の葉の葉を残していくことができますよ。
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「古くからのことをしっかりと学び理解して、その学んだことを大切にしなさい。そのうえで、さらに新しいことを知ることで、いろんな応用ができるようになります。
そうすることで、他の人に教えることができる先生になれるんです。」