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時代劇でこんな会話があります。
こんな時代劇の殿様と家臣の会話を聞いていてふと思ったことがあるんです。
まず「感服」という言葉。
家臣が殿様に使う言葉なんだから尊敬に関係する言葉なんだろうなとは思っているんです。
でも本当のところどんな意味なんだろうかということ。
もうひとつ思ったのは家臣が殿様に対し、つまり目上の人に対し「感服いたしました」なんて使っていいのかなということです。
「いたしました」は「した」の尊敬語になります。
ということは「感服いたしました」は目上の人に使っても大丈夫なのかな・・・。
でもなんか「私が尊敬してあげてるんだぞ」みたいに聞こえませんか?
もしかして私だけ?
ということで今回の記事はちょうど「感服」の意味を検索して探していたんだよ。
でもどうせなら会話で使えるように使い方も知りたいなというあなた。
さらに目上の人に「感服いたしました」と使って失礼にならないのか。
もし失礼になるのなら、なんと言い換えればいいのかを知りたい!というあなた。
この記事はそんなあなたのために書きました。
それではまいりましょう。
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目次
感服の意味
「感服」とは「相手のことを深く感心し、尊敬の気持ちを持つこと」という意味の言葉です。
もちろん意味を丸暗記しても問題はないんです。
でもテストの解答ではないので、もっと深く漢字の意味からもみてみましょう。
意味だけ分かればいいや!
そんなあなたはここは読み飛ばしてもいいですよ。
漢字の意味っておもしろいんだけど・・・
なんて(#^^#)
漢字から意味をみてみよう
それでは「感服」の意味を漢字から探っていくことにしましょう。
感服を「感」と「服」にわけてみていくとわかりやすいんですよ。
「感」の意味
まずは感服の「感」です。
「感」という漢字の成り立ちをまずはみてみましょう。
「感」は「咸」と「心」に分けることができます。
- 「咸」・・・戉(まさかり)で人を威圧し口を閉じさせることを表しています。
- 「心」・・・心臓を表しています。
まさかりという威圧を前にして、心が動くという漢字が「感」なんです。
なので「感」はこんな意味を持つ漢字なんです。
- 心が奥底から動くこと・・・「感動」「感激」「予感」などど使います
- いろんなことに接した時の心の動き・・・「感触」「いまさらの感は否めないな」などと使います
「服」の意味
それではつぎに「服」を見てみましょう。
「服」もまず漢字の成り立ちをみてみましょう。
「服」の部首は「月」です。
この「月」は舟の象形なんです。
(象形というのは物の形を図形化したものです。)
そして「服」の右側のつくりは、「卩」と「又」からできています。
そして「卩」はひざまずく人の象形。
そして「又」は手の象形なんです。
なので「服」という漢字は、こんな成り立ちをもつ漢字です。
- 「舟の形をした入れ物に儀式としてひざまずいている」
- 「舟べりをぴたりと着けてとめるように、人に手をぴたりとつける」
- 「ひざまずいている人を手で押さえつけている」
なので「服」はこんな意味を持つ漢字なんです。
- 「舟の形をした入れ物に儀式としてひざまずいている」の成り立ちから「従事する」という意味
- 「舟べりをぴたりと着けてとめるように、人に手をぴたりとつける」の成り立ちから「身につける着物」という意味
- 「ひざまずいている人を手で押さえつけている」の成り立ちから「つき従う」という意味
漢字からみた感服の意味
「感」と「服」の漢字の成り立ちと意味をみてきました。
それでは漢字から「感服」の意味をさぐるとどうなるんでしょうか。
まさかりという威圧を前にして、心が動くという「感」という漢字。
そしてこんな意味を持つ「服」という漢字。
- 「舟の形をした入れ物に儀式としてひざまずいている」
- 「舟べりをぴたりと着けてとめるように、人に手をぴたりとつける」
- 「ひざまずいている人を手で押さえつけている」
「感」と「服」という漢字からみた「感服」の意味はこうなります。
「威圧されてつき従う」「心の底から心が動き、心からつき従う」という意味。
そして「服」の着物という意味には儀式の献上品に衣服があったからと言われています。
なのでそこから「衣服を献上する」⇒「従う」という意味が読み取ることができます。
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使い方
「感服」の意味を漢字からも深く見てきました。
ではつぎに「感服」の実際の会話での使い方をみてみましょう。
- 私はあなたの愛社精神には感服しました
- 消防隊員の勇気ある人命救助には感服した
- あなたの何事にもあきらめない気持ちの強さには感服です
- 営業マンとして彼のチャレンジ精神には感服するしかない
- 江戸時代の日本画の素晴らしさには感服せざるをえない
日常で感服することがあるって心が感動するということです。
感服のある生活は人としての成長するのに必要なものかもしれませんね。
目上の人に「感服いたしました」は失礼なのか
目上の人に「感服した」は使ってはいけません。
失礼な言い方になりますから。
では「感服いたしました」はどうなんでしょうか。
「いたしました」は「した」の尊敬語になります。
なので目上の人に「感服いたしました」と使っても失礼にはなりません。
ただ「感服」という相手に敬意をはらう気持ちを持つのが、いろんな事がらに接してからになる。
なので接するまでは相手に敬意を持ってない。
そんな気持ちの「感服いたしました」は人生の先輩の目上の人に使うのは失礼だという考え方もあります。
「感服いたしました」と使った目上の人がこんな考え方を持っていたら・・・
ちょっと「感服いたしました」を使うのをためらってしまいます。
目上の人には「敬服」を使うと安心です
「感服」と一字違いの「敬服」という言葉。
では「敬服」とはどんな意味をもっているんでしょうか。
感心し、尊敬の念を抱き心から従うこと。
「敬服」は心から従う。
「感服」は尊敬の気持ちを持つ。
目上の人には尊敬の気持ちを持つだけではなく、心から従う。
そんな意味を持つ「敬服」という言葉を使えば間違いありません。
ですから「敬服」は目下の人や同等の人でも使います。
「敬服」は目下の人には使いません。
迷ったときには目上の人には「敬服」を使いましょう。
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まとめ
今回は「感服」の意味と使い方。
さらに「感服いたしました」は目上の人に使うと失礼なのかについてみてきました。
「感服」とは「相手のことを深く感心し、尊敬の気持ちを持つこと」という意味の言葉です。
この「感服」は相手のいろんなことに接し、そして初めて尊敬の気持ちを持ちます。
「感服いたしました」は尊敬の言葉なんです。
ですから目上の人に使っても失礼にはなりません。
それはそうなんですが最初から尊敬の気持ちを持っていない言葉を目上の人に使う。
それっていかがなものかと考える人がいるのも事実です。
目上の人に使う言葉で迷ったときは「敬服」を使ってください。
「敬服」は「尊敬の念を抱き心から従う」ですから目上の人に使っても大丈夫です。
「感服」は目下の人や同等の人でも使います。
「敬服」は目下の人には使いません。
「じゃあ感服なんて覚えなくてもいいんじゃない?」
と思ったあなた。
いえいえそんなことはありません。
だって目下の人にだって尊敬の念って持つことありますよね。
そんなときには堂々と「感服」を使ってください。
今回は以上です。
あなたのご参考になりましたら幸いです。
そして最後までお読みいただきありがとうございます。
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