「忸怩たる思い」の意味と読み方!類語やよくある誤用の例文も紹介

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「忸怩たる思いです!」

普段の会話ではあまり耳にしませんが、テレビの政治家のおわびの会見などでは耳にする言葉です。

この「忸怩」という漢字の読み方がわかりずらいんです。

さらに普段の会話で使いわない言葉だけに「忸怩」と言われても、意味がわからないという人も多いと思います。


忸怩たる思いで泣いている女の子

今回の記事では、テレビのおわびの会話などでしか耳にしない「忸怩たる思い」の読み方とその意味。

そして「忸怩」という言葉の類語

さらに実際にあなたが「忸怩たる思い」という言葉を正しく使えるように、使い方誤用例文で紹介しています。

この記事を読んで、あなたも「忸怩たる思いです!」と普段の会話で使ってみませんか。

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目次

忸怩たる思いの読み方

この忸怩という漢字がすらりと読めたあなた!

さすがです!

「忸怩たる思い」は「じくじたるおもい」と読みます。

忸怩たる思いの意味

「忸怩」は「じくじ」と読みます。

「じくじ」と読み方がわかっても、どんな意味の言葉なのかピンときづらいですね。

そんなときは漢字の意味を探っていきましょう。

忸怩の忸の意味

忸は音読みでは「ジク」「ジュウ」と読みます。

そして訓読みでは「はじる」「なれる」と読みます。
この訓読みの「はじる」は「恥ずかしく思う」という意味になります。

ですので忸怩の忸と言う漢字は、「恥ずかしく思う」という意味で使われているんです。

忸怩の怩の意味

怩は音読みでは「ジ」と読みます。

そして訓読みでは「はじる」と読みます。
この訓読みでの「はじる」は「恥ずかしく思う」という意味になります。

忸怩たる思いの意味

忸怩の忸も怩もともに、「恥ずかしく思う」と言う意味の漢字です。

言葉として「恥ずかしく思う」という漢字を重ねている忸怩。

「恥ずかしく思う」とは誰でもない、自分のことを恥ずかしく思うということなんです。

なので、忸怩たる思いの意味はこうなります。

忸怩たる思いの意味

自分の過去の行動や考え方を思ったときに

いかに自分の行動や考え方がいたらなかったかを反省し恥じるという意味。



忸怩は自分のことを恥ずかしく思うという意味の漢字が重なった言葉です。

もう穴があったら入りたいくらいに、自分の行動や考え方を恥じているという事なんです。

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類語

忸怩たる思いの意味がわかったところで、似た意味を持つ類語をみていきましょう。

ダブルで自分のことを恥ずかしく思うという意味の「忸怩」の類語にはどんな言葉があるのでしょうか。

忸怩たる思いの類語

  • 慙愧に堪えない
  • 自責の念にかられる
  • 自己嫌悪のかられる
  • 汗顔のいたり
  • 痛恨の思い
  • 残念無念
  • 苦々しい思い
  • 胸が張り裂ける思い
  • 悔やんでも悔やみきれない


忸怩たる思いの類語で「慙愧に堪えない」といのはちょっと難しい言葉ですね。

「慙愧」とは「自分の行動や考え方をかえりみて恥ずかしく思う」という意味の言葉です。

なので、「慙愧に堪えない」とは「自分の行動や考え方をかえりみて恥ずかしく思い、反省する」という意味の言葉なんです。

あと「汗顔のいたり」とは、恥ずかしくて顔に汗をかいてしまうということです。
なので、「とても恥ずかしい、恥じ入る」という意味の言葉になります。

日本は恥の文化ともいわれます。

ですので、自分をかえりみて反省するという意味の言葉は探せばもっとたくさんあるんですよ。

使い方

せっかく難しい言葉の意味や類語を知っても、実際の会話で使えないと意味がありません。

そこで、「忸怩たる思い」という言葉の使い方を例文で紹介していきます。

この言葉を政治家などがテレビで使うのは、こういうことを言っているんです。

忸怩たる思いとは何を言っているのか

  • 「私は自分の行動や考え方を恥ずかしく思っています。」


つまり、「私は自分のやってきたことや考え方を深く反省しています。」というおわびの気持ちを表現するために使われる言葉なんです。

使い方の例文

それでは使い方を例文でみていくことにしましょう。

例文

  • 私が正しいと思い行ったことではおりますが、
    結果として無駄に税金を使ってしまい、忸怩たる思いでございます。
  • 自分の能力を過信した結果、会社に多大な損害を与えることになり社長として忸怩たる思いです。
  • 私がいたらなかったばかりに、お取引様の信用を失うような結果になり忸怩たる思いでございます。
  • 彼は見た目は平気な顔をしているが、心の中は忸怩たる思いなんだよ。
  • 景気回復のために行った政策が失敗に終わり、忸怩たる思いです。


すなおに、「もうしわけありません。」とか

「反省しています。」と言えばいいのに、あやまっていても自分のプライドを守るために使っているようにも感じませんか。

自分の非を素直に認めないときに使う都合のいい反省の弁にも聞こえてしまいます。

誤用

「忸怩たる思い」は「じくじたるおもい」と読みます。

言葉はその読み方の音(おと)で、言葉の意味を間違って感じとるときがあります。

「じくじ」と音を聞けば、爽快(そうかい)なさわやかな感じには聞こえません。

あなたは「じくじ」と聞いてどんな感じに聞こえますか。

なにか心の中がすっきりとせず、心の中がもやもやしている感じに聞こえませんか。

ですのでこんなふうに誤用してしまうことがあるんです。

誤用の例文

  • 私の意見が間違っているかもしれないと思うと忸怩たる思いだ。
  • みんなが私の考え方に反対するなんて忸怩たる思いがする。
  • どうしていいかわからず、忸怩たる思いだ。
  • 私は正しいのになぜ私が移動させられるんだ。
    まったく忸怩たる思いでがまんならない。


これら、誤用の例文は自分の行動や考え方を反省し恥じるという正しい意味では使っていません。

誤用の例文は、「腹が立つ」「むしゃくしゃする」「考えがまとまらずに、悩む」「怒りが収まらない」という意味で「忸怩たる思い」を使っています。

いっけん正しい使い方のようですが、誤用なんです。

自分のことをかえりみて、恥ずかしく思い反省するという意味で使うのが正しい使い方です。

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まとめ

普通の会話で「忸怩たる思い」という言葉は、なかなか使うことがないかもしれません。

読み方は「じくじたるおもい」と読みます。

使うことが少ない言葉だからこそ誤用してしまうおそれがあります。

忸怩たる思いの意味

自分の過去の行動や考え方を思ったときに

いかに自分の行動や考え方がいたらなかったかを反省し恥じるという意味。


「腹が立つ」とか「むしゃくしゃする」とか「悩む」とかで使うのは誤用なんです。

ちょっとかっこつけて自分が反省していることを言わなければならないとき。

そんなときこそ「忸怩たる思いです。」と言ってみませんか。
難しい言葉こそ、普段の会話で使ってみるのもかっこよくないですか。

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