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日本には、いや世界中で長寿を祝う風習があります。
人生を長く生きるということは、そのこと自体が尊敬されることなんです。
日本で長寿を祝う有名な節目は、なんといっても「還暦」です。
私も父母の還暦祝いには、赤いチャンチャンコを送りました。
今回の記事では、還暦とは簡単にいうとどいう意味なのか。
そして、何歳のことをいうのか。
さらに、還暦と干支との関係をみていきましょう。
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目次
還暦とは簡単にいうとどういう意味なのか
還暦と言う言葉は、「還」+「暦」という漢字ふた文字でできています。
「還」という漢字は「元の状態にもどる」という意味があります。
そして、「暦」という漢字は「こよみ、カレンダー」という意味があります。
しかし、この場合は「干支」という意味で使っているんです。
ですので、「還暦」とは、干支がもどる=生まれた年の干支にもどるという意味なんです。
還暦のお祝いとは、長生きして、生まれた干支にもどれて、めでたいということを祝うことなんです。
あれ?なんかへんですね。
干支はふつう、「子(ね) ・丑(うし)・寅(とら)・卯(う) ・辰(たつ) ・巳(み) ・午(うま) ・未(ひつじ) ・申(さる) ・酉(とり) ・戌(いぬ) ・亥(い) 」
の12種類のことをいいませんか。
ということは、生まれた干支にもどるというのは、生まれて12年後のことになっちゃいます。
生まれて12年後というと、小学6年生か中学1年生です。
この年で、長寿のお祝いとは、どう考えてもおかしいです。
ご安心を!この記事を最後まで読んでいただけると、この謎も解明できますよ^^
まずは、ここでは、「生まれた干支にもどること」という還暦の意味を覚えておいてくださいね。
この意味が、この謎を解き明かす大切なことなんです^^
それではつぎに、還暦とは何歳のことをいうのかみていきましょう。
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還暦とは何歳のことをいうのか
還暦とは、満年齢で60歳(数え年で61歳)のことをいいいます。
満年齢と数え年ってどうちがうの?と思ったあなたのために、この2つの年齢のことも紹介しておきますね。
満年齢というのは、生まれたときは0歳で、1年ごとに誕生日が来たら歳がひとつ増える歳の数え方です。
今では、履歴書などに書く年齢は、この満年齢で書くようになっています。
というのも、1950年から施行されている「年齢のとなえ方に関する法律」というものがあるんです。
この法律の施行により、年齢の数え方は、それまでの数え年から満年齢になったんです。
それではつぎに、数え年についてみてみましょう。
数え年とは、生まれた時が1歳となり、年が変わり1月1日になると、ひとつ歳をとる歳の数え方のことです。
きょくたんな例をあげてみましょう。
12月31日に生まれた赤ちゃんは、生まれたら1歳になります。
そして、翌日の1月1日にもうひとつ歳をとり2歳になります。
なんと!生まれて2日でもう2歳になっちゃうんです。
ちょっと今では変な感じですが、1950年以前は、この数え年が普通だったんです。
還暦の祝いは長寿の祝いです。
言葉の意味や使い方が時代とともに変化するように、歳の数え方も、数え年から満年齢にかわっていきました。
しかし、お祝いの仕方は、それぞれの地域で違ってきます。
なので、「年齢のとなえ方に関する法律」があるからといって、数え年で還暦をお祝いする地域に、満年齢を押しつける必要はありません。
おめでたい席で、そんなことを言うのは、やぼなことだと思います。
せっかくのお祝いなんですから、粋(いき)にいきましょう^^
生まれた干支にもどるとはどういうことなのか
ここまでお読みいただき、ありがとうございます^^
それでは、つぎにこの記事の初めの方ででた疑問。
還暦とは「生まれた干支に還(もど)る」とはどいうことなのかをみていきましょう。
干支は12種類なんだから、生まれた干支のもどっても、12歳。
還暦は、満60歳(数え年で61歳)なんだから、おかしいよね!ということでした。
12種類の干支のことを十二支と言います。
干支と十二支。
ここで、「あれ?」と感じたあなた!するどい!
十二支には、干支の「干」の漢字がありません。
干支という言葉は、「干」+「支」の漢字ふた文字でできています。
じつは、「干支」という言葉は十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)という2つの言葉が合わさってできている言葉なんです。
十干(じっかん)とは
では、十干(じっかん)とはなんのことなのか、みていきましょう。
十干(じっかん)とは簡単に言うと古代中国の数字の代用品のようなものなんです。
甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸を十干と言います。
古代中国では、10日間をひとつの区切りとしていました。
日本でも、月の上旬、中旬、下旬と30日を10日ごとに区切っていますよね。
その1日1日につけた名前が十干(じっかん)なんです。
それでは、十干(じっかん)の読み方を表にしてみましょう。
十干の種類 | 音読み | 訓読み |
甲 | こう | きのえ |
乙 | おつ | きのと |
丙 | へい | ひのえ |
丁 | てい | ひのと |
戊 | ぼ | つちのえ |
己 | き | つちのと |
庚 | こう | かのえ |
辛 | しん | かのと |
壬 | じん | みずのえ |
癸 | き | みずのと |
今でも、甲・乙・丙ぐらいは使ったりすることがあるようです。
では、つぎに十二支のことをみてみましょう。
十二支とは
十二支というと日本では、ねずみ年、牛年などのように、生まれた年を、12の動物になぞらえています。
今ではそんな使い方しかしていませんが、以前は違う使い方もしていたんですよ。
十二支とは、もともとは古代中国で、暦(こよみ)をつくるための基準として使われていたものなんです。
それを「子(し) ・丑(ちゅう)・寅(いん)・卯(ぼう) ・辰(しん) ・巳(し) ・午(ご) ・未(び) ・申(しん) ・酉(ちゅう) ・戌(じゅつ) ・亥(がい)」とあらわしていました。
日本では、これらを動物に当てはめて、「ね(ねずみ)・うし(牛)・とら(虎)・う(うさぎ)・たつ(竜)・み(へび)・うま(馬)・ひつじ(羊)・さる(猿)・とり(鶏)・いぬ(犬)・い(猪)」
とよんで、時刻や方角をあらわすのに使っていました。
たとえば、子の刻とは午前0時ごろのことをいい、北の方角のこともあらわしていました。
午の刻とは、正午ごろのことをいい、南の方角のこともあらわしていました。
今でもこの名残で、午前・午後ということをいいまよね。
生まれた干支にもどる
干支というのは、十干(じっかん)と十二支を組み合わせた言葉です。
十干(じっかん)と十二支の組み合わせは、全部で60種類になります。
干支というのは普段使っている、12種類ではなく、60種類あるんです。
なので、自分が生まれた干支にもどるのは、生まれてから60年後ということになります。
ここで、最初の疑問であった、干支は12種類。
だから、生まれた干支にもどるという還暦は生れて12年後のことなのか?
ということの答えが、でてきました!
干支というのは12種類ではなく、60種類あるということ。
それで、還暦とは満60歳(数え年で61歳)のことをいい、還暦の祝いは満60歳(数え年で61歳)で行うんです。
還暦のお祝いの色はなぜ赤色なのか
私は父母の還暦のお祝いに赤いチャンチャンコをプレゼントしました。
普段着用に、赤いセーターもプレゼントしましたけれど^^
還暦は、生まれた干支に還るということで、「赤ちゃんにもどる」という意味もあるんです。
それで、赤ちゃん=赤子ということで、赤いチャンチャンコをプレゼントする風習が昔からあったんです。
それと、「赤」と言う色は魔除けの色なんです。
おめでたい還暦は、厄年でもあります。
赤子にもどって第2の人生をスタートするお祝いと厄除けの意味もこめて、赤いチャンチャンコをプレゼントしていたんです。
とっても、すてきなプレゼントですね。
まとめ
還暦というのは、満60歳(数え年で61歳)のことを言います。
十干(じっかん)と十二支の組み合わせが60種類。
還暦とは、生まれた干支に還るということで、60年もかかるんです。
そのお祝いに、赤ちゃんにもどる=第2の人生のスタートということと、厄を払う魔除けの色である、赤いチャンチャンコをプレゼントする。
日本人は、こんなすてきなやさしい、ご年配の人を敬う心をもった人たちなんです。
長寿はとってもすてきなすばらしいことです。
み~んな歳を取っていくんです。
ご年配の人を大切にしない国は、すてきな国じゃあありません。
還暦のお祝いは、いつまでも続いて行ってほしい、日本のすばらしい風習です。
あなたも、私も、がんばって長生きしましょうね^^
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