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ちょっとびっくりした調査結果があります!
それは文化庁の平成27年度「国語に関する世論調査」においての結果なんです。
16~19歳のなんと52.4%が「琴線に触れる」という慣用句の意味を誤用しているんです。
16~19歳で正しい意味で使っている人は、なんと28.6%しかいませんでした。
全体でも正しい意味で使っている人はなんと38.8%しかいませんでしたし、31.2%の人は誤用していました。
この結果を見ていると私も意味を誤用していないかと心配してきました。
言葉の意味や使い方は時代とともに変わっていくこともあります。
とはいえこのすてきな慣用句は、正しい意味で使いたいなと思うんです。
ということで今回は「琴線に触れる」の意味をどんなふうに誤用しているのか。
さらに正しい言葉の使い方や類語についてもみていくことにしましょう。
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目次
「琴線に触れる」の意味
「琴線」の「琴」とは日本の伝統楽器のひとつです。
お正月のテレビ番組で琴を演奏するのを見かけたりします。
「琴線」とは「琴」の音を出す弦のことです。
琴の弦の本数は13本のものが多く、素材はもともとは絹糸を使用していました。
しかし現在は耐久性を重視しているため、化学繊維が多くつかわれています。
閑話休題。
そんな琴の弦である「琴線に触れる」とはどういう意味なんでしょうか。
「琴線に触れる」とは、ステキなことや物、出来事に触れて感動をおぼえること。
琴は糸を触れたりはじくことで音が鳴ります。
なので琴の糸が触れられ音が鳴ることに喩(たと)えた言葉なんです。
琴は日本の伝統楽器なので、その音色は日本人の心に染み渡る音です。
心の奥底に染み渡ることを、感動をおぼえることに喩(たと)えているんですね。
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誤用
文化庁の平成27年度「国語に関する世論調査」。
この調査で、「琴線に触れる」をどんな意味で全体で31.2%の人が誤用していたんでしょうか。
「琴線に触れる」を全体で31.2%の人が「怒りを買うこと」という意味で使っていたんです。
どうしてこんな誤用がおきているんでしょうか。
同じ「触れる」という言葉を使うもので「逆鱗に触れる」という慣用句があります。
「逆鱗に触れる」の意味は「怒りを買う」ですから、この慣用句とごちゃまぜになっているんでしょうか。
こんなかん違いをしてしまったら、お殿様からごほうびをもらいそこねちゃいますよ。
類語
正しい言葉の意味と誤用されている言葉の意味がわかったところで、類語もみていくことにしましょう。
類語をおぼえることで会話の幅が広がるんですよ!
- 感動する
- 心を打たれる
- 心にしみる
- 魂が震える
- 胸に響く
- 心がゆさぶられる
- 心に刻む
どの類語も「琴線に触れる」と同じで、感動を覚えるという意味の別の表現です。
人は感情で行動します。
ですので、相手に感動を与えることができれば、どんなことでも成功への近道になります。
ただ人は薄っぺらい言葉や出来事をあたえられても、逆に心が冷めてしまいますので注意が必要です。
その人のことを思い考え全力を尽くす。
そうしてこそ相手は「心打たれる」ものです。
対義語
それでは相手の心を冷まさせてしまう「琴線に触れる」の対義語をみてみましょう。
- 逆鱗に触れる
- 機嫌を損(そこ)ねる
- 気分を害する
- 激怒させる
- 憤慨(ふんがい)させる
- 不興をこうむる
- ひんしゅくを買う
どの対義語も「琴線に触れる」と逆で、相手の心があなたから離れてしまっている状態です。
相手をこんな状態にしてしまっては、どんなにすてきな提案もうまくいきません。
こんなことになったら、いったん退散し相手の感情がおさまるのを待ってから出直しです。
同じ触れるのでも「琴線」と「逆鱗」ではえらい違いです。
「琴線に触れる」の使い方を例文で紹介
せっかく言葉の意味を正しく覚えても、会話や文章で使えないと意味がありません。
そこで、「琴線に触れる」の使い方を例文で紹介していきます。
- 料理人の私のことを考えて作ってくれた料理が、私の琴線に触れた。
- 濱田省吾の「アイアムアファーザー」という歌は、父親である私の琴線に触れる歌で涙が出てくる。
- お客様の琴線に触れることがなかったら、そのお客様は旅館のリピーターになってはくれない。
- ちょっとした琴線に触れる言葉が人生を成功へと導いてくれる。
- 本当に困っているときに助けられたことは、琴線に触れてその恩は生涯忘れない。
- ある詩が私の琴線に触れ、人生の考え方が180度変わった。
- 絵画は見る人の琴線に触れることで価値があがる
琴線に触れるて心が感動するって素晴らしい体験です。
そんな体験や経験の積み重ねが多いほど人生が豊かになっていきます。
心の感動はお金では買うことができません。
CMではありませんが「プライスレス」です。
いかにプライスレスな経験をすることができるかに注意してみるのも楽しいものです。
そんな経験は日記に残し感動を忘れないようにしましょう。
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まとめ
すてきな響きの慣用句「琴線に触れる」。
この言葉の正しい意味はこうです。
「琴線に触れる」とは、ステキなことや物、出来事に触れて感動をおぼえること。
ところが案外多くの人がこの意味を間違っておぼえて誤用しているんです。
琴線に触れるプレゼント
誤用で多い使い方は「怒りを買うこと」という意味で使っているんです。
「逆鱗に触れる」という慣用句の意味がこの「怒りを買うこと」なので、かん違いして使っているのかもしれません。
日本の伝統楽器である琴。
琴の音は日本人の奥底にしみこんでいきます。
そんなすてきな音を奏でる琴の弦(線)に触れ、音を鳴らす。
そんなことが相手にできれば、相手は感動してくれますし自分がそんな経験を受ければ心が感動し忘れることはありません。
琴線を触れる経験が数多くできる。
そんなすてきな人生を送りたいものですね。
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