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いや~、この前は恥をかくところでした。
それは私が新商品の試食会場にいったときのこと。
試食をして感想をアンケート用紙に書くシステム。
アンケート用紙を提出するとくじ引きができるんです。
ちゃちゃっとアンケートを書いてくじ引きをしようと思っていました。
そしてアンケート用紙を見てかたまってしまいました。
そこには「忌憚のないご意見をお聞かせください」と書いていたんです。
さあ困りました。
このままではアンケートが書けない。
くじ引きができない!
こまった私は「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」と自分に言い聞かせました。
恥をしのんで、いっしょに行った友人に「忌憚」の読み方をこっそりと聞きました。
読み方がわかればこっちのものです。
スマホで「忌憚」の意味を検索し、無事アンケート用紙に書くことができました。
もちろんくじ引きに参加することもできました。
あなたは私のような目に会わないでくださいね。
あれ?なにかこまったような顔ですね。
もしかして私と同じで読めないとか・・・・
そんなあなたに。
今回は「忌憚」の意味と読み方。
そして使い方も紹介しています。
さらに「忌憚のない意見」とはどんな意見なのかも紹介します。
それではまいりましょう。
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目次
忌憚の意味と読み方
まずは漢字の読み方がわからないとはじまりません。
なので読み方をみてみましょう。
読み方
「忌憚」は「きたん」と読みます。
「きたん」って読み方をみただけではさっぱり意味がわかりません。
漢字の意味からさぐっていくことにしましょう。
意味
まずはあなたが検索しなくてもいいようにズバッと意味をみてみましょう。
遠慮(えんりょ)してひかえたり、避けたりすること。
実際の会話などでは、わざと話題を避けて遠慮(えんりょ)する。
そんな態度のことを「忌憚」と言います。
それではこれからは言葉をもっと掘り下げていきましょう。
そのために「忌憚」を「忌」と「憚」にわけてみてみましょう。
「忌」の意味
「忌」は「己」+「心」からできています。
「己」は糸巻きのはじめを表しています。
ですから「糸巻きを自分から始める」ということで「己(おのれ)」の意味で使うんです。
なので「忌」は
↓
「心を自分から始める」
↓
「自分からつつしむ」
↓
「避ける」という意味になったんです。
「憚」の意味
「憚」は「単」+「心」が偏になった「りっしんべん」からできています。
「単」は団扇(うちわ)を上下に動かすことを表しています。
なので「憚」は
↓
「心が上下に動いている」
↓
「びくびくする」「はばかる」という意味になります。
ちなみに「はばかる」とは「遠慮(えんりょ)する」ということです。
「忌憚」
このように「忌」は「避ける」という意味。
そして「憚」は「びくびくする」「はばかる」という意味になります。
避けてなおかつ遠慮する。
なので「忌憚」は「遠慮(えんりょ)してひかえたり、避けたりすること」という意味になるんです。
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使い方
ここまで「忌憚」の読み方と意味をみてきました。
言葉は読み方や意味を覚えるだけではダメなんです。
実際に会話として使えないと意味がないんです。
なので例文で実践会話をみてみましょう。
例文
それでは実際に例文でみていきましょう。
- 君の意見を忌憚なく言ってほしい
- 部長のご忌憚のないご意見をお聞かせください
- 株主の皆様にはご忌憚なくご意見をのべてください
- 忌憚なく意見をズバッと言うのも考えものだ
上司から「忌憚なく言ってくれ」と言われても礼節は守りましょうね。
言葉は相手の心を開くことも閉じることもできてしまいますから。
「忌憚のない意見」とはどんな意見?
「忌憚のない意見」はビジネスシーンではよく使う言い方です。
「忌憚」の意味は「遠慮したり避けたりすること」でした。
なので「遠慮したり避けたりすること」のない意見。
それが「忌憚のない意見」になります。
「忌憚のない意見」とは遠慮せずにズバズバと言う率直な意見
ビジネスシーンではどうしても相手に遠慮してしまいます。
遠慮した意見は当たりさわりのない意見しかでてきません。
本当に心の底から意見を聞きたい。
そんなときには「忌憚のない意見」を使いましょう。
使い方
ビジネスシーンでよく使う「忌憚のない意見」は実際に会話で使えないといけません。
うわべではない本心を聞きたい。
本当の意見を聞きたい。
そんなときの使い方を例文でみてみましょう。
例文
- 忌憚のない意見を出し合い、この不況を乗り切ろう
- 発売予定の新商品をさらによくするためにモニターの皆様の忌憚のないご意見をお聞かせください
- 今回の新商品がお取引先が扱ってくれる商品かどうか、忌憚のない意見を出してくれ
- 今後の参考にするために諸先輩の忌憚のないご意見をお願いいたします
社会人として「忌憚のない意見」は使えないといけない言葉です。
この言葉が使えると色んな人から意見をいただける。
そして考え方を学ぶことができるからです。
目上の人に使うのは注意が必要
目上の人に「忌憚のない意見」を自分からこう言うのはやめましょう。
こんな言い方をすれば目上の人からこう受け取られるかもしれません。
こんなふうに思われてしまったら、あなたにとって不利益になってしまいます。
「舌剣(ぜっけん)」という言葉があります。
これは害意のある言葉を剣にたとえた言葉です。
言葉は剣を扱うように慎重に選んで使わないといけません。
目上の人に「忌憚のない意見」を使う時には注意が必要です。
いきなりこの言葉を目上の人に使ってはいけません。
「失礼ですが」とか「ご気分を害されるかもしれませんが」などを前置きしましょう。
ただできれば目上の人に「忌憚のない意見」を使うのはおすすめしません。
目上の人が「舌剣(ぜっけん)」だと感じてしまったら取り返しがつきませんから。
せっかくの目上の人との人間関係がそのひとことでこわれてしまうかもしれません。
「忌憚のない意見」の類語
私は目上の人には「忌憚のない意見」は使わない方がいいと思います。
なので似た意味を持つ類語を紹介しておきます。
- 腹を割った意見
- 率直な意見
- 胸襟(きょうきん)を開いて
- ざっくばらんに
- 歯に衣着せない
- 正直言うと
類語を使う時にも「舌剣(ぜっけん)」だと思われないように使いましょう。
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まとめ
社会人としてなんとなく聞いたことはある「忌憚のない意見」という言葉。
でも文字として書かれると「忌憚」が読めない。
そして意味もわからない。
アンケート用紙に「忌憚のないご意見をお聞かせください」と書いていたら・・・
私は運よく友人に聞けました。
でも聞く人がいなかったら、社会人として恥をかいていました。
あなたはそんなことがないようにしてくださいね。
「忌憚」は「きたん」と読みます。
そして意味は「遠慮(えんりょ)してひかえたり、避けたりすること」です。
それではビジネスシーンでよく使う「忌憚のない意見」とはどんな意見なんでしょうか?
「忌憚のない意見」とは遠慮せずにズバズバと言う率直な意見
遠慮されては本当の意見を聞くことはできませんから。
では「忌憚のない意見」という言葉を目上の人に使ってもいいのでしょうか?
私は使いません。
なぜなら目上の人が「舌剣(ぜっけん)」だと感じてしまう恐れがあるからです。
「舌剣(ぜっけん)」とは害意のある言葉ということです。
「忌憚のない意見」という言葉は使い方に注意して使いましょう。
今回は以上です。
あなたのご参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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