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杞憂(きゆう)と言う言葉。
「杞憂に終わる」「杞憂に過ぎない」なんて言ったりします。
例えばこんなふうに使います。
え~、ちょと例えが古かったですね。
あとでまた現代に使える例文もちゃんと紹介しますのでご安心を。
今回は「杞憂(きゆう)」の意味とその由来をわかりやすく簡単に紹介しますね。
この言葉の由来ってとってもおもしろいんですよ。
なんか聞いたことはあるけれど、本当の意味はよく知らない。
さらにどんな由来があるかなんて考えたことなんてなかったというあなた。
この言葉の由来を知ったら「へ~そうなんだ!」と思うことうけ合いです。
あした話したくなる豆知識のひとつになるかもしれませんよ。
それではまいりましょう。
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目次
杞憂の意味
まずは杞憂(きゆう)の意味をみてみましょう。
杞憂というのは別の言葉でわかりやすく言えば「取り越し苦労」と同じ意味になります。
つまり、「起こることもなく心配しなくてもいいことを心配し過ぎる」ということです。
杞憂の「憂」は心配するという意味を持つ漢字です。
そして「杞」は植物である柳(やなぎ)の一種のことなんです。
でも柳の木を心配するなんてどういうことなんでしょうか。
じつはこの場合の「杞」は古代中国に実際にあった国の名前を指しているんです。
「杞」という国を心配する・・・。
これもなんのことかわかりませんよね。
おまかせください!
言葉の由来をみていけばこの疑問も解決できます。
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由来
古代中国に実際にあった「杞」という国。
その国に、かなり心配性な男がいたんです。
どんな心配性な男かといえば・・・。
そのかなり心配性な男のことは「列子」という文献の天瑞篇にある話のなかにあるんです。
この心配性の男に他の男が「天が落ちたり地が崩れることなんてないよ」とそのわけも教えてあげたんです。
その説明に納得した心配性の男はとても喜んだという話なんです。
この話から「起こることもなく心配しなくてもいいことを心配し過ぎる」ことを「杞憂」というようになったんです。
この由来を知って「そこまで心配する人なんていないよ!」なんて思いませんでしたか。
でもこんなこと思ったりしたことありませんか?
明日どうなるかなんて誰もわからないけど心配してしまう。
そんなことっていろいろありませんか。
そこでこの由来になった「列子」という文献の続きも紹介しますね。
それはこんな続きなんです。
この心配しすぎる男の話を聞いた長蘆子(ちょうろし)という賢人がこう言ってるんです。
「天地がくずれようとどうなろうと、どんなことにも心をみださない無心の境地が必要なんだ。」と。
まあここまでの境地になれたら、どんなことがあっても動じないでしょうけどね。
でも目指すべき目標として、かっこいいと思いますよ。
杞憂に終わるとは?
さていままで「杞憂」の意味と由来をみてきました。
でも「杞憂」という単語を会話で使うより「杞憂に終わる」なんて使うのが普通です。
「杞憂に終わる」をひらたく言い換えるとこうなります。
「心配しなくてもいいことを心配しちゃったけど、心配することなかったね。」となります。
もっと短く言うと「心配する必要なかったね。」と言います。
テレビドラマの「もう!心配して損しちゃった!」なんていうせりふと同じですね。
つまり早い話が「取り越し苦労」ということです。
例文
では「杞憂」の使い方を例文でみていくことにしましょう。
- 杞憂に終わると思うけど準備はちゃんとしておいたほうがいいよ
- 杞憂に終わるといいんだけれど、この商談がうまくいかないときびしいな
- 海外転勤になったら家族がばらばらになると心配だったけど、杞憂に過ぎなかったよ
- このごろへんに体が疲れやすくて人間ドックを受けるけど、杞憂に終わればいいな
- 彼なら絶対合格するよ。きっと杞憂に過ぎなかったなと笑い話になるさ
杞憂という言葉は2つの使い方をよくします。
どんな使い方かというと「結果オーライ」と「結果に対する願望」です。
- 「心配する」⇒「心配した結果にならなくてよかった」⇒「結果オーライ」
- 「心配する」⇒「心配だけど、きっといい結果になるさ」⇒「結果に対する願望」
どっちの使い方もまず心配することは同じです。
結果が出てホットしているか、良い結果を望んでいるかの違いになります。
類語
さあいままで「杞憂」の意味や由来。
そして例文も紹介してきました。
これであなたも会話に「杞憂」を取り入れて話せますよね。
「え?なんか相手にかっこつけてるみたいに思われるかも?」
それこそ杞憂ってもんですよ。
まあその心配もわからなくもありません。
じゃあこうしましょう。
そんなあなたのために「類語」も紹介しちゃいましょう。
「類語」も憶えておけばケースバイケースでどっちの言葉もつかえますから。
- 心配し過ぎ
- 取り越し苦労
- 考えすぎ
- 悲観的すぎる
- 思い過ごし
- 気に病みすぎ
- 深読みし過ぎ
- 疑いすぎ
なんでも「し過ぎる」のはよくありません。
といって楽観的過ぎるのもどうかと思いますけど。
「備えよ常に」とボーイスカウトにいたときよく言われていました。
この心構えでいけば「マイナス方向にし過ぎる」ことも避けれるかもしれません。
まとめ
「杞憂(きゆう)」という言葉の意味はこうなります。
「起こることもなく心配しなくてもいいことを心配し過ぎる」ということです。
つまり「取り越し苦労」ということなんです。
「杞」は古代中国にあった国名。
そして「憂」は「心配する」という意味を持っています。
「杞」の国にこんな心配性な男がいたんです。
天が落ち地が崩れるたらどうしようなんて、心配性にもほどがありますね。
この話は「列子」という文献の天瑞篇にある話、つまり寓話なんです。
この寓話から「杞憂」という言葉が生まれました。
心配してもどうしようもないことは心配するのを止めた方が良いです。
自分でどうしようもないことを心配していても落ち込むだけです。
あなたの心が楽しくなることでもしたほうが心と体の健康にいいですから。
杞憂は言葉の意味や由来を覚えるだけにしておきましょう。
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