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「私はまだまだ知識もありませんが、売り上げを達成するために尽力を尽くします!」
これは営業会議で営業課に配属されてまもない新人君が言った言葉です。
この「尽力を尽くす」という言葉。
なんとなく聞いていればなにも変には聞こえませんよね。
ところがよ~く考えてみると言葉の使い方が間違いであることに気がつきます。
新人君が「がんばります!」と言ってるんです。
そんなに重箱の隅を楊枝でほじくるようなことを言わなくてもいいのかもしれません。
でも新人君だからこそ、社外で恥をかかせては可愛そうです。
ここは心を鬼にして言葉の間違いを教えてあげましょう。
あれ?もしかしてあなたも「どこがおかしいいんだろう」と首をかしげてます?
そうなんですよね。
ふだん間違いに気づかないで使っているとな~んにも変に感じないんですよね。
ということで今回はまずは「尽力」の意味をきちんと紹介します。
そのうえで「尽力を尽くす」という言い方のどこが間違っているのかをみていきましょう。
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目次
尽力の意味
尽力は尽+力からなる言葉です。
まずは「尽」の意味を見てみることにしましょう。
「尽」とは、「全部出しつくす」「~しつくす」 という意味の漢字です。
ということは、「尽力」とはどういう意味になるのかなんとなくわかったんじゃありませんか?
「全部出しつくす」の意味を持つ「尽」と「力」が合わさった「尽力」という言葉。
なので「尽力」とは「なにかをするために力をつくす」「努力をする」という意味になります。
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「尽力を尽くす」は間違った言葉!?
いきなりですがあなたに質問です。
「尽力を尽くす」という言い方があります。
いっけんなんにもないようなこの言い方。
じつは「尽力を尽くす」という言葉の使い方は間違いなんです。
ではなにが間違っているんでしょうか。
考える時間は25秒です。
ではシンキングタイムスタートです!
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(10秒経過)
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お時間です!
では答えをどうぞ!
同じ意味の言葉を重ねて使うことを「重複表現」といいます。
頭痛は頭が痛いということです。
なので「頭痛が痛い」と使うと「頭が痛いのが痛い」と変な使い方になってしまいます。
落馬は馬から落ちることです。
えすので「馬から落馬」と使うと「馬から馬から落ちた」とこちらも変な言葉の意味になってしまいます。
たしかに重複表現は間違った使い方です。
ただ「一番最後の人」「一番最初」「後で後悔してもしらないよ」「過半数を超える」なんて普段使っていますよね。
なので「尽力を尽くす」もなんとなく聞く分には間違った使い方と思われないかもしれません。
でも社会人になれば、重複表現を使うなんて認めない!
なんて取引先に出会うかもしれません。
ですからここで「尽力を尽くす」は間違い。
それは重複表現だから。
社会人としてこのことを覚えておいて損はしません。
なのでせっかくですからここで覚えちゃいましょう。
「尽力を尽くす」の正しい使い方
この記事のはじめに新人君が言った言葉。
「私はまだまだ知識もありませんが、売り上げを達成するために尽力を尽くします!」
いや~たとえ間違った使い方でも元気よくこう言われると熱意が伝わってきます。
せっかく熱意あふれる新人君の心意気を無駄にしたくはありません。
ただ「その言葉の使い方間違ってるよ」とだけ言っても意味がありません。
せっかくなら新人君に正し言葉の使い方を覚えてもらっちゃいましょう。
そのためにも正しい「尽力を尽くす」の使い方を紹介していきますね。
尽力します
「尽力します」だけで「力を尽くす」という意味になります。
なのでこの言葉だけで十分なんです。
尽力を惜しみません
力を出し惜しみをせず一生懸命やりますということです。
全力を尽くす
なんか「尽力を尽くす」と似たような言い方ですね。
じつはこの「全力を尽くす」と「尽力を尽くす」という言い方がごっちゃになっった。
そして間違った言い方「尽力を尽くす」が使われるようになってという考え方もあるんです。
「全力を尽くす」とは「もてる全ての能力を使い努力する」ということになります。
最善を尽くす
この表現はよく聞く言い方です。
「今できることの最高の方法で力を尽くす」ということです。
新人君には元気よく「全力を尽くします!」とか「最善を尽くします!」なんて言ってもらいたいですね。
なんかそんな元気な声を聞いたら、こっちまで元気になりそうです。
類語
もし「尽力を尽くす」の言い換え方を忘れたときはどうしましょうか。
安心してください。
日本語には類語という意味の似た言葉があります。
ですからその類語をいくつか覚えておきませんか?
そうすれば「あ!このままだと重複表現だと注意されるかも!」となったときにも大丈夫ですよ(^◇^)
- 一生懸命に取り組む
- 全力で取り組む
- 努力をおしみません
- 全身全霊をそそぐ
- 心血をそそぐ
- 最大限努力する
- 力を振り絞る
この類語も元気よく熱意を込めて言えば大丈夫。
「尽力します!」に負けないくらい相手に熱意が伝わります。
まとめ
言葉の使い方で「重複表現」というのがあります。
これは同じ意味の言葉を重ねて使うことを指しています。
元気よく「尽力を尽くします!」と言ってもこれは「重複表現」となります。
尽力という言葉自体が「なにかをするために力をつくす」という意味の言葉です。
そして「尽」という漢字は「全部出しつくす」と意味を持っています。
なので「力を尽(つ)くすことに尽(つ)くします」という変な言葉になってしまうんです。
「尽くす」を使うなら違う言い方に言い換えればいいんです。
- 尽力します
- 全力を尽くす
- 尽力を惜しみません
- 最善を尽くす
こんな言い方をすれば大丈夫です。
「尽力を尽くす」というのは間違った言い方です。
でもなんか元気がでてくる言葉だと思うのは私だけでしょうか。
正しい意味や使い方を覚える。
そのうえでなんか元気が出ないときに「私は尽力を尽くすぞ!」と大声で叫ぶ。
なんか元気が出てきそうな気がしませんか?
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