努めるの意味と使い方!勤める・務める・勉めるとはどう使い分けるの?

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<b>新社長</b>
「私が社長になったからには業績のV字回復につとめます!」

新社長のこのあいさつを社内新聞に載せることになりました。
でもひとつ問題が生じてしまったんです。

この画像を見てください。


つとめるの漢字変換

「つとめる」を漢字変換しようとパソコンに打ち込んだ画像です。


4つのつとめるの漢字。
努める」「勉める」「勤める」「務める」が表示されてしまいました。


漢字が違うんだから意味も使い方も違うはずです。


「つとめる」はどの漢字を使うのか悩む


<b>私</b>
「4つの漢字の謎をどう解けばいいんだ・・・」

<b>部長</b>
「4つの漢字の使い分けぐらい知ってるよね!」

<b>私</b>
「もちろんです部長!」

<b>私</b>
「心の声(こりゃあいそいで調べないと・・・)」

あれ?あなたも首をかしげていませんか?

いやいや安心してください。
本当に漢字の同音異義語ってややこしいですよね。


今回は首をかしげているあなたも納得。


まずは努める意味使い方例文で紹介します。
さらに勤める務める勉めるの意味と使い方をみてみましょう。


4つの「つとめる」の使い分けはどうすればいいのか。
そのことも解決していきます。


それではまいりましょう。

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目次

努めるの意味と使い方

まずは4つの「つとめる」のひとつ努めるです。

「努める」の意味はこうなります。

努めるの意味

力をつくすこと
つまり「力のかぎりがんばる」ことを意味します


努めるというのは「力のかぎり努力する」ということなんです。

使い方

それでは「努める」の使い方を例文でみてみましょう。

例文

  • お客様ファーストの売り場にするように努める
  • 信用回復にに努める
  • 新しい法律の周知に努めます
  • 業績のV字回復に努めます


あれ?例文の「業績のV字回復に努めます」ってどこかで見たような・・・

そうです!この記事の冒頭のあった新社長のあいさつです。
なるほど!V字回復にがんばるということで「努める」となるんですね。


これで新社長のあいさつを載せる社内新聞の問題は解決です。

<b>私</b>
「じゃあもう調べなくていいかな^^」

<b>部長</b>
「ほかの3つの『つとめる』のことも知っておくように!」

<b>私</b>
「もちろんです部長!」

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勤めるの意味と使い方

え~っと。
部長命令もあったことですしほかの「つとめる」も調べますね。


まずは「勤める」の意味をみてみましょう。

勤めるの意味

  • 職について働くこと
  • お坊さんが修行にはげむこと


「希望の企業に勤める」「お坊さんが修行に勤める」なんて使います。

普通は「職について働くこと」のほうを「勤める」で使います。

使い方

つぎに勤めるの使い方を例文で紹介します。

例文

  • 定年まで勤めれば退職金がもらえる
  • 新しい会社に勤める
  • お坊さんが朝のお勤めをしている
  • 勤める人が減少している


勤労や仏道にはげむことについて「勤める」を使います。

務めるの意味と使い方

務めるは「勤務」の「務」になります。
職に職について働く「勤める」をどうすれば「勤務」になるのでしょうか。

勤務するからには一生懸命に努力しますよね。
なので「務める」の意味はこうなります。

務めるの意味

  • あたえられた役目を果たす
  • 引き受けた任務を果たす


「部長を務める」「映画の主役を務める」なんて使います。

使い方

つぎは務めるの使い方を例文で紹介します。

例文

  • 結婚式の司会を務める
  • 演劇の大切なわき役を務める
  • 文化祭の出し物をきめるために議長を務める
  • 優勝するためにキャプテンを務める


引き受けたことやあたえられたことは、一生懸命に行う。

それが「務める」なんです。

勉めるの意味と使い方

4つの「つとめる」の最後は「勉める」です。

じつは「勉める」は「努める」の常用外漢字なんです。


公文書や新聞、雑誌などで使う漢字の目安を常用漢字といいます。
その外なんですから、常用漢字にふくまれない漢字を常用外漢字といいます。


なので「勉める」は「努める」と同じ意味の言葉になります。
つまり「力のかぎりがんばる」という意味になります。


それでは「勉める」と「努める」になにか違いはないのでしょうか。

「勉める」と「努める」の違い

こんなときには漢字の意味をみてみるとヒントがあるんです。

勉とは

「勉」というのはどんな意味を持つ漢字なんでしょうか。

じつは「」は「力をだしてがんばる」という意味を持つ漢字なんです。

努とは

つぎに「努」という漢字をみてみましょう。

「怒」は「奴」+「力」でできている漢字です。

「奴」は奴隷を意味します。
なので「奴隷が力いっぱい働く」というのが「」という漢字の成り立ちなんです。

「勉める」と「努める」の違い

「力をだしてがんばる」という意味の「勉」。
そして「奴隷が力いっぱい働く」という成り立ちの「怒」。

「怒」は無理やり働かせられています。
それに対し「勉」は自分の意思で頑張っています。

なので「勉める」はポジティブな意味を持ちます。
そして「努める」はネガティブな意味を持っているんです。

ただしこの違いはあくまで常用漢字である「努める」。
そしてその「努める」の常用外漢字である「勉める」。

この2つの違いを探すために深堀しました。
でも今ではポジティブもネガティブもありません

「努める」も「勉める」も「力のかぎりがんばる」という意味を持っています。

勉めるの使い方

では「努める」の常用外漢字である「勉める」の使い方を例文で紹介します。

例文

  • 新しい仕事に勉めている
  • 営業成績アップに勉めている
  • 市長は市民が幸福になるよう勉めている
  • 勉めて居残り練習をしている


「勉める」は「努める」と同じように使ってください。

ですから無理に「勉める」は使わなくてもいいと思います。

努める・勤める・務める・勉めるの使い分け

いままで4つの「つとめる」を見てきました。
4つの「つとめる」の使い分けはどうすればいいのか。


それは意味の違いで使い分ければいいんです。

4つの「つとめる」の覚え方

ひとつひとつの「つとめる」の意味を覚えるのもいいでしょう。

でもここでは感覚的な覚え方を紹介します。

4つの「つとめる」の覚え方

  • 努める」・・・努力するということで「力の限りがんばる」
  • 勤める」・・・勤務するということで「職に就いて働く」
  • 務める」・・・任務ということで「引き受けた任務を果たす」
  • 勉める」・・・「努める」と同じ。使わなくてもO.K


それぞれイメージして感覚的に覚える。

そうすれば4つの「つとめる」の使い分けがわかりやすくなります。

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まとめ

「つとめる」をパソコンで変換しようとすると・・・


つとめるの漢字変換


こんふうに「努める」「勤める」「務める」「勉める」と4つの言葉が出てきます。


「勉める」は「努める」の常用外漢字としての使い方です。
ですから「勉める」と「努める」は同じように使えます。


ということで実質3つの「つとめる」になります。


それぞれの「つとめる」の使い分けは意味の違いで使い分けます。


V字回復に努める社長

3つの「つとめる」

  • 「努める」・・・力のかぎりがんばる
  • 「勤める」・・・職に就いて働く
  • 「務める」・・・あたえられた任務をはたす


ひらがなでは同じ「つとめる」。

でも漢字にすると意味がまったく違ってくるんです。


今回は以上です。


あなたのご参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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