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こんなふうに会話でなんとなく使っている「愛想」と「愛嬌」いう言葉。
あなたは社会人として「愛想・愛嬌の意味の違いぐらいちゃんと説明できるよ!」と言えますか?
それとも「あらためて意味って言われると・・・」となっていませんか?
今回はそんな自信のないあなたに。
まずは「愛想」と「愛嬌」の意味の違いをさぐっていきましょう。
さらに「ふりまく」「つかされる」という言葉。
この言葉にくっつけて慣用句として使うのは「愛想」「愛嬌」どちらを使うのかもみていきましょう。
ちょっとヒントを。
慣用句は間違った使い方をみんながしているとどうなるのか。
なんと正しい使い方として認められていくんです。
ですのでもしかしたらあなたは「愛想」「愛嬌」の使い方が間違っているかもしれません。
それではまいりましょう。
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目次
意味
それでは「愛想」と「愛嬌」の意味をみていきましょう。
意味をみていけば2つの言葉の違いがわかります。
愛想の意味
まずは「愛想」の意味をみていきましょう。
- 人に接するときに相手が心地よくなる態度
- 人に対しての信頼・愛情
人に接するときには笑顔。
むすっとした顔より笑顔のほうが相手も心地よいですよね。
漢字
「愛」は「人がせつなくなった形」+「心」+「足を引きずる」というう意味でできています。
心が残ったまま立ち去ろうとするが、なかなか足が進まない。
そんなドラマのワンシーンのようですね。
漢字の「想」は相+心からできています。
「想」はお互いに向き合うこと。
そして「心」は「考え」ということです。
そんな「愛」と「想」からできた「愛想」。
心残りでなかなか立ち去れない相手に対する思い。
なかなか立ち去れない思いは自分自身の思いです。
自分自身の思い⇒自分から意識して行動すると覚えましょう
愛嬌の意味
それではつぎに「愛嬌」の意味をみてみましょう。
- 表情がにこやかで、かわいい感じがすること
- ひょうきんなしぐさ
- 相手に喜んでもらう言葉
- ちょっとした座興(ざきょう)
ちなみに座興とは、その場すぐにやる芸事や冗談のことです。
漢字
愛嬌はもともと仏教用語の「愛敬相(あいぎょうそう)」からきています。
「愛敬相(あいぎょうそう)」とは仏様の優しい穏やかなお顔のことを指しています。
そして「愛敬相(あいぎょうそう)」⇒「愛敬(あいぎょう)」となります。
さらに「あいぎょう」から「あいきょう」に読み方が変わってきました。
なので「かわいらしさ」の意味を持つ「嬌」の字があてられるようになり「愛嬌」になりました。
そしてそこから「愛嬌」は「にこやかや表情や、ひょうきんなしぐさ」の意味になったんです。
もともとは仏様の優しい穏やかなお顔のこと⇒仏様のお顔はもともと優しいお顔。
なのでもともと持っている性格と覚えましょう。
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愛想と愛嬌の違い
「愛想」と「愛嬌」の意味の違いをみてきました。
それではこの2つの言葉の違いはどこにあるんでしょうか。
- 「愛想」は意識してふるまう行動、態度のこと
- 「愛嬌」はもともとその人が持っている性格、性質のこと
「愛想」は意識して意図的に行動しています。
それに対し「愛嬌」はもともとの性格なんです。
相手に喜んでもらう言葉やひょうきんなしぐさが自然とでてくるんです。
ここでは「愛想」と「愛嬌」の違いを見てきました。
それではもうちょっと深く言葉のことをみていきましょう。
ふりまく・つかされるのは愛想と愛嬌どっち?
愛想と愛嬌を使った慣用句があります。
その慣用句の一部の言葉「ふりまく」と「つかされる」
この2つの言葉につけて使うのは愛想と愛嬌どっちなんでしょう。
ふりまく
それではあなたに問題です。
子どもがかわいいしぐさや、かわいい言葉を言ったとき。
そんな時に使う慣用句はどちらが正しいでしょうか?
① 「みんなに愛想をふりまく」
② 「みんなに愛嬌をふりまく」
「ふりまく」の使い方で正しいのは①、②どっちでしょう?
考える時間は15秒・・・ではスタート!
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(5秒経過)
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(10秒経過)
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(15秒経過)さあ!時間です!
たしかにあなたの言うように「みんなに愛想をふりまく」も使う人はいます。
でもそれは誤用なんです。
この記事のはじめのほうで私はヒント出しました。
ちょっとヒントを。
慣用句は間違った使い方をみんながしているとどうなるのか。
なんと正しい使い方として認められていくんです。
こんなふうにヒントを出しています。
実際に誤用の「愛想をふりまく」の意味を検索してみると・・・
weblio辞書より
人に好かれる言動や人を喜ばせる言動を惜しみなく出すさま。
精一杯、人当たりのよい感じを演出するさま
このようにきちんと意味がでてきます。
これは「愛想」と「愛嬌」の意味が同じような意味として使われるからなんです。
正しい使い方は「みんなに愛嬌をふりまく」です。
でも「愛想をふりまく」も完全に間違いとは言えません。
言葉は時代の流れとともに変わっていくときもあるんです。
つかされる
ではあなたにつぎの問題です。
好意や信頼感がなくなった時に使う慣用句。
そんな時に使う慣用句はどちらが正しいでしょうか?
① 「友だちに愛想をつかされる」
② 「友だちに愛嬌をつかされる」
「つかされる」の使い方で正しいのは①、②どっちでしょう?
考える時間は15秒・・・ではスタート!
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(5秒経過)
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(10秒経過)
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(15秒経過)さあ!答えをどうぞ!
相手から好意や信頼感がなくなり見捨てられる。
そんな意味の「友だちに愛想をつかされる」という慣用句。
「愛想」には「人に対しての信頼・愛情」という意味があります。
なのでつかされるのは愛想なんです。
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まとめ
間違えやすい言葉の「愛想」と「愛嬌」。
それぞれの意味はこうなります。
- 人に接するときに相手が心地よくなる態度
- 人に対しての信頼・愛情
- 表情がにこやかで、かわいい感じがすること
- ひょうきんなしぐさ
- 相手に喜んでもらう言葉
- ちょっとした座興(ざきょう)
こうやって愛想と愛嬌の意味を見てみるとちょっと似ています。
なのでこの2つの言葉は間違えやすいんですね。
ふりまくのは「愛嬌」です。
そして、つかされるのは「愛想」になります。
意識してふるまう動作は「愛想」です。
もともと備わっているかわいいしぐさは「愛嬌」になります。
間違わずに使うには意味を覚えることも大切です。
でも意識して行動するのが「愛想」。
そしてもともと備わっているのが「愛嬌」と覚えておくほうをおすすめします。
今回は以上です。
あなたのご参考になりましたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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