そうめんとひやむぎは太さが違う!?由来とうどんとの違いも紹介

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暑い季節になってくると、食べたくなるのが、よく冷えたそうめんです。


私は、そうめんが大好きで、一年中そうめんでもいいくらいです。
このまえ、そうめんを食べていて、ふと思ったことがあります。


そうめんを食べる子供たち

「そういえば、子供のころ食べていた、ひやむぎとそうめんって何が違うんだろう。」

今回は、そうめんとひやむぎの違い。
そして、由来やうどんとの関係も紹介しています。

ところで、私は長崎県の島原市に親戚がいて、夏になると、島原そうめんを送ってくれるんです。
のどごしがよくて、とっても美味しいんですよ。

くせになる美味しさです。
機会があったら、ぜひ食べてみてくださいね。

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目次

そうめんとは

まずは、そうめんを紹介しますね。

そうめんは、製法によって、2種類にわけることができます。
それは、「手延べそうめん」と「機械そうめん」の2種類なんです。

そうめんとは、小麦粉に水と塩をまぜ、それをよく練ります。
ここまでは、「手延べそうめん」も「機械そうめん」も同じです。

手延べそうめんは、このよく練った生地に植物油をぬり、よりをかけながら引きのばします。
そして、それを乾燥させたものです。

機械そうめんは、生地を製麺機を使って、薄くのばして、細かく切り、それを乾燥させたものです。

私はそうめんが大好きなので、手延べそうめんも、機械そうめんも食べたことがあります。
そして、あくまで個人の感想ですが、手延べそうめんの方が、のどごしがよくて、美味しく感じました。

もちろん、この2種類のそうめんは、価格も違います。
手延べそうめんのほうが、価格は高めです。

手間ひまかかかってますからね。

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ひやむぎとは

「ひやむぎとそうめんは同じ製法なんです。」
と言ってもいいんですが、もともとは違うんですよ。

なんと、もともとは、ひやむぎはうどんの仲間なんです。

小麦粉に水と塩をまぜ、よく練った生地を折りたたんで、切ったものを、うどんと言います。
しかし、江戸時代には、これを「切り麦」と呼んでいたんです。

そして、この切り麦を冷やして食べるものを、「ひやむぎ」と呼んでいたんです。
でも、今のひやむぎは、そうめんと同じ製法ですから「手延べひやむぎ」もあれば「機械ひやむぎ」もあります。

あれ?そうなると、そうめんとひやむぎは、同じもの?
じゃあなんで、名前が違うのかな。

もしかして、あなたは今、そう思いましたか。

では、次にそのことについて紹介しますね。

そうめんとひやむぎの違いは太さにあり!?

そうめんとひやむぎはどう区別するのか。
それは、麺の太さの違いで区別するんです。

JAS規格(日本農林規格)というもので区別されているんです。

その規格によれば、まず機械での製造と手延べによる製造にわけられます。

機械での製造ではこうなります。

そうめんは、太さが1.3mm未満であること。

ひやむぎは、太さが1.3mm以上で1.7mm未満であること。

たしかに、ひやむぎはそうめんより太いですよね。

しかし、手延べによる製造になると、ちょっと違ってきます。

手延べ製造では、なんと!
太さが、1.7mm未満なら「そうめん」と言っても「ひやむぎ」と言ってもどちらでもO.Kなんです。

もちろん、手延べでないとダメですよ。

それでは、太さが、1.7mm以上ならなんというのか。

それは、「うどん」です。

なんとなく納得ですね。

そうめんの由来

そうめんは、中国伝来で、日本では室町時代には、「索麺(さうめん)」というもので登場しています。

索とは太い縄という意味があり、そうめんの作り方が、縄をなうようだということから、「索麺(さうめん)」と言われていたようです。


そして、江戸時代になり、さうめんから、だんだんと、そうめんと呼び名が変化し、「素麺(そうめん)」と字も変化したようです。
そうめんを漢字で書くと「素麺」ですが、この素という漢字は、言葉の音から特に意味なくつけられたという説もあります。


しかし、素麺の素という漢字は、「染めていない、そのままの絹」さらに、「手を加えていない」という意味があります。
素麺の素にあてる漢字として、まさにピッタリだと私は思うんですが、あなたはどうですか。

ひやむぎの由来

すでに、「ひやむぎとは」でひやむぎのことは述べましたが、復習のためにもう一度書きますね。

江戸時代には、小麦を水と塩で練り、その生地を折りたたんで、切ったものを「切り麦」と呼んでいました。
そして、この切り麦を冷やして食べるものを「冷麦」とよんでいたんです。

そうめんもひやむぎも、庶民の食べ物として広まったのは、江戸時代になってからなんですね。


江戸時代になると、平和な世の中になり、いろんな庶民の文化が花ひらきました。
そうめんとひやむぎも、平和な世の江戸時代だからこそ、庶民に広まっていったのかもしれませんね。


あ!そういえば、ひやむぎにはピンクや緑色の麺が入っていませんか。

これは、そうめんとひやむぎを区別しやすいように入れているんですよ。

うどんとの違い

JAS規格(日本農林規格)では、麺の太さの違いで、そうめん、ひやむぎ、うどんを区別しています。
しかし、この3種類の麺は本当に、太さの違いだけで区別できるのでしょうか。

手打ちはうどんだけ

うどんには、「手打ちうどん」があるじゃないですか。

手打ちそうめんや手打ちひやむぎはないですよね。

混ぜる、練る以外をすべて手作業でつくる、うどんが手打ちうどんです。

作り方での違い

ひやむぎとうどんは、小麦に水と塩を練って、延ばして切ります。

しかし、そうめんは、小麦に水と塩を練って、それに植物油を塗って、細く引き伸ばします。

もともと、ひやむぎは、切り麦を冷やして食べるものからきています。
切り麦はうどんのようなものですが、江戸時代には切り麦と呼んでいたんですから、うどんとひやむぎは親せきのようなものですね。

まとめ

そうめんとひやむぎって、なにも考えずに食べていましたが、太さの違いや由来の違いがあったんですね。

しかし、今では、機械でつくられるようになり、機械で延ばして切るそうめんもあります。
さらに、植物油を使用しないそうめんもあります。(長崎県の五島列島などにあるんですよ)

食べ物も言葉と同じで、時代とともにいろいろと変化、進化していきます。

ただ、JAS規格(日本農林規格)で定められた麺の太さのみで、そうめん、ひやむぎ、うどんを区別するのも味気ないものです。

そうめん、ひやむぎ、うどんはそれぞれ美味しい日本の食文化です。

機械でつくられる麺も時代の流れです。

ただ、手間ひまかけてつくる、手づくりの麺のすばらしさ、美味しさを、忘れないようにしませんか。

手間ひまかけてつくる、手づくりの麺は、日本の文化です。
一度失うと、二度と取り戻せないかもしれません。

そうめん、ひやむぎ、うどんの麺一本一本に、歴史とたずさわってきた人たちの英知がつまっています。

暑い季節は冷やして、寒い季節は温めて、美味しくいただきませんか。

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