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日本の戦国時代が背景の大河ドラマを見ていたら、敵から逃げる決断をした大将がこう言いました。
「三十六計逃げるに如かず」
いや~、ひさしぶりにこの言葉を聞いたなと思ったんです。
それと同時に、「三十六計ってなんことだろう?」
そして、この言葉の由来はなんなんだろうと思いました。
ということで今回は、「三十六計逃げるに如かず」の意味。
そして、日本の戦国時代の大河ドラマででたせりふですから、この言葉の由来は兵法で有名な孫子からきているのか。
そのへんを、みていくことにしましょう。
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目次
三十六計とはなにか
このことわざの「三十六計」とはなにかからみていきましょう。
三十六計というからには、三十六種類の何かなんでしょうか。
じつは、この三十六計というのは、「兵法三十六計」という兵法書のことなんです。
これを書いたのが、古代中国の魏晋南北朝時代(ぎしんなんぼくちょうじだい)の武将の壇道済(たんどうせい)と言う名の武将なんです。
日本では、兵法書といえば「孫子」が有名ですが、中国では、この「兵法三十六計」のほうが有名で、普段の生活のヒントとしても使われているんですよ。
ただ、この内容が結構、粗削りなこともあって、「孫子」のほうが有名になってしまい、「兵法三十六計」は埋もれてしまったんです。
日本では、「孫子」の本はたくさんありますが、この「兵法三十六計」の本は、なかなか見ることがありませんね。
ちょっと残念な気もします^^
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三十六計逃げるに如かずの意味
それでは、「三十六計」のことがわかったところで、かんじんの「三十六計逃げるに如かず」の意味をみていくことにしましょう。
あ!その前に「三十六計逃げるに如かず」の読み方は「さんじゅうろっけい、にげるにしかず」です。
戦で、形勢不利の時は、いろいろ挽回(ばんかい)する策を考えるより、まずは逃げて自分たちの身を守るのが一番。
そんな意味の言葉なんです。
形成が不利なんですから、見栄も外聞もすてて、まずは逃げることで、身の安全を確保することが大切ですよね。
人間、あせっているときには、ろくな考えはうかびません。
まずは、逃げて、その後ゆっくりと考えればいいということなんですね。
ここまで、読んでいただいた、あなたは、こう思っていませんか。
「へ~、ということは、この兵法三十六計が、このことわざの由来なんだ。」
ところがです。
残念ながら、この兵法三十六計はこの言葉の由来ではないんです!
それでは、由来はなんなのかをみていくことにしましょう。
由来は孫子!?
「兵法三十六計」が由来ではないとすると、なにが、由来のもとなんでしょうか。
中国の兵法書で有名なものといえば「孫子」ですよね。
では、この「孫子」が由来なんでしょうか。
じつはこの「三十六計逃げるに如かず」の由来となっているのは、これなんです。
それは、中国南朝の斉についての歴史書『「南斉書」の「王敬則伝」』の文章。
「敬則曰、『壇公三十六策、走是上計』(敬則いわく、壇公の三十六策、走ぐるはこれ上策なり)
この一文が、三十六計逃げるに如かずの由来になっているんです。
この漢文は、こういう意味です。
壇道済(たんどうせい)が書いた「兵法三十六計」には、いろんな策が書いてある。
そのなかでも、走って逃げるのが一番の策であるという意味なんです。
まずは、危機を脱してから、その後の策を考え実践する。
日本の戦国時代でも、命あっての物種と、危なくなったら、逃げるのが一番いいという考え方があったようです。
織田信長も、浅井長政と朝倉義景に挟み撃ちになった時は、無理に戦わずに、撤退をしています。
なんでもかんでも前に進むことは、誰にでもできます。
撤退して逃げる、勇気と冷静さが、なにごとにおいても必要なようです。
いや~、「三十六計逃げるに如かず」は勉強になります^^
まとめ
今回は「三十六計逃げるに如かず」の「三十六計」とはなんなのか。
そして、「三十六計逃げるに如かず」の意味と由来についてみてきました。
このことわざの意味は、こうでしたよね。
戦で、形勢不利の時は、いろいろ挽回(ばんかい)する策を考えるより、まずは逃げて自分たちの身を守るのが一番。
そして、由来は『「南斉書」の「王敬則伝」』の一文からきていました。
さきほどは、織田信長の撤退のことを書きました。
戦国時代でなくとも、現代でも、同じことがいえるかもしれません。
たとえば、会社経営で、新しいことに投資をいてスタートしたとき。
雲行きが怪しくなったら、投資をしていても、勇気ある撤退も必要です。
あなたも私も、この「三十六計逃げるに如かず」は成功したいと思ったとき。
そんなときこそ、おぼえておいた方が良い、ことわざのようですよ^^
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